一人暮らし向けロフト収納術5選! 100均活用アイデアや収納するものの選び方
※このページは2019年9月13日に更新されました。
ロフトの定義とは? 部屋と収納の違いあり
部屋を借りるとき、収納スペースの広さは多くの人が重視する条件の1つです。ロフト付きの部屋は収納力が高いため、20代や30代の若い世代を中心に人気があります。
しかしせっかくロフト付きの部屋を借りたのに、うまく活用できずに困っている人も少なくないと思います。
ロフト活用アイデアはたくさんありますが、実践する前に「ロフト」とはどういうものなのか確認しておきましょう。
ロフト付きの部屋は専有面積に注目しよう
賃貸情報には必ず「専有面積」が書かれていますよね。
専有面積とは、共有スペースをのぞいた借主だけが使える屋内スペースの広さ(床面積)をさします。お風呂・トイレ・玄関の内側・クローゼットなど個人的なスペースはすべて専有面積に含まれます。
「関西の畳は広い! 京間・江戸間・アパート間の違いって?」の記事でご紹介しましたが、「1畳の広さ」には明確な決まりがありません。より体感に近い部屋の広さを推測するためには、居室の畳数だけでなく専有面積もチェックする必要があります。
ちなみに集合住宅のベランダやバルコニーは、避難経路に指定されているため専有面積には含まれません。洗濯物を干す程度の個人利用は問題ありませんが、避難の邪魔になるほど物を置くのは法的にはNGです。最近ではベランダも禁煙化されるケースが増えていますね。
さてここで問題になるのが「ロフト」です。ロフトは専有面積に含まれない場合と含まれる場合があるのです。
ロフトは収納スペース扱いされることが多い
そもそも建築基準法には「ロフト」という区分がありません。日本では、天井近くの中二階にはしごをかけたスペースをまとめてロフトと呼んでいますが、居住スペースとして認められるのは一定の基準をクリアしたものだけです。
逆にいうと基準を満たしていないロフトは、法的には「小屋裏物置等」に分類され、屋根裏収納として扱われます。
マンションやアパートのロフトは、設計上屋根裏収納扱いされるものが主流です。専有面積よりも広く空間を使えるのでとてもお得です。
ロフトが居住スペース扱いされる条件とは?
ロフトが独立した部屋(2階部分)と認定されるために必要な基準は以下の通りです。
ロフトの認定基準
- ・ロフト部の面積が下のフロアの1/2以上
- ・ロフト~天井の高さが1.4m以上
- ・人が居住することを想定した設計
単身向けのマンションで基準をクリアするのは難しそうですね。
ただし築浅だと主に広さの基準を満たしていないだけで、事実上居室として使われるのを想定して作られている物件も多いです。そういう部屋を探している方は、ロフト部の窓の大きさや風通しの良さに注目してみてください。
ロフト収納に向いているものとは?
ロフトへの移動にははしごを使います。階段状のものもありますがスペース的に急角度になるのは避けられません。荷物を持って上り下りするのは面倒ですし、危険です。
つまりロフト収納に向いているのは「軽いもの」「持ち運びやすいもの」「長期間使わないもの」だといえます。
また温かい空気は天井近くに層を作る性質があるため、夏場になると高温になってしまうロフトもあります。ロフト部の気温はこまめにチェックしましょう。下のフロアより明らかに高温になる場合は、熱に弱いものの収納は避けるのが無難です。
布団・寝具
布団をはじめとする寝具はかさばります。しかも一度しまうと季節が変わるまで長期間使いません。収納場所に悩むものの筆頭です。
幸いなことに寝具類は軽くて柔らかいので、かさばるといってもはしごを持って上れないほどではありません。使わない布団や毛布、シーツはロフト収納にぴったりの荷物といえます。布団圧縮袋を使えばさらなるスペースの節約が可能です。
長期にわたる保管だけでなく、毎日の収納にも使えます。布団派の方は毎朝布団をたたみますよね。たたんだ布団をロフトに上げてしまえば邪魔になりませんし、お客さんも呼びやすくなります。
布団の上げ下げにロフトを利用する場合は、布団置き場に簀の子を敷いて湿気を防ぎましょう。手すりを使って軽く部屋干しするのもいいですね。見た目が悪くなるのが欠点ですが、梅雨場は重宝しますよ。
衣類
布団と同じように季節ごとの入れ替えが必要で、かさばるけれど軽い衣類もロフトに収納しやすいアイテムです。天井までの高さがある程度確保されているロフトなら、コート類もハンガーにかけたまま保管できます。
重ねられるカゴやプラスチックケースを使って、種類ごとにわけると衣替えが楽になります。湿気を吸わない工夫をしましょう。
本・漫画・雑誌
電子書籍がかなり普及した現代でも、「紙の本」を大切にしている方は少なくありません。写真集のような大判の本だけ紙で持っている方もいますよね。
ロフトは本置き場としても使えます。しかし床に平積みすると何がどこにあるのかわからなくなって、収納効率が落ちます。一ヶ所にまとめて積んだときの、ロフト床への負荷も心配ですよね。
ロフトの壁にそって小さい棚やケースを置き、タイトルがわかるように本を並べると小さい図書館のような空間ができて素敵です。
本の収納が主な目的なら、窓がなく直射日光の差し込まないロフトが最適です。窓がある場合はカーテンや棚で塞ぐだけでなく、湿気と結露対策を徹底しましょう。
コレクションアイテム
コレクション趣味があると、どうしても持ち物が増えますよね。ロフトをコレクション置き場にすれば、シンプルな部屋作りと趣味が両立できます。
ただ上にも書きましたが、ロフトはどうしても高温になりやすい特徴があります。熱や温度変化に弱いものを収納するのには不向きです。ロフトに大切なものを収納したい場合は、事前に気温がどうなるかをチェックしなくてはいけません。
たとえばアイドルのグッズなら、ポスターやうちわはロフト収納で問題ありませんが、CDやDVDを置くのは少し心配ですし、塩ビやプラスチック製のアイテムなら最悪の場合溶けてしまうかもしれません。
ロフトの気温変化が少ない場合は、湿気(結露)に注意を払いましょう。
ロフト収納術5選! 整頓すればメンテ(掃除)も楽に
ロフトに置きたいものは選べましたか? それでは収納力を上げ、取り出しや掃除にかかる手間を減らしてくれるロフト収納術を見ていきましょう!
ロフト収納術①:使わないものは奥、使うものは手前
常にきれいな部屋を保つ最大のコツは、使ったものはすぐにしまうことです。使わないものは見えない場所に置き、しょっちゅう使うものだけをすぐ取り出せる引き出しや箱に入れておくことで部屋が散らかるのを防げます。
収納も同じで、滅多に使わないものは奥に置き、比較的よく使うものを手前に置くと「物が見つからない」「物を取り出すときに収納内が散らかる」ことが減ります。
とくにロフトは、はしごからしか出入りできません。使う頻度が高いものをはしごの近くに集めておけば、いちいち奥まで取りに行かずにすみます。
また、必要だけど滅多に使わないものをロフトの最奥に置くことで、比較的よく使うものを置ける広さと場所を確定できます。
ロフト収納術②:かさばるものを先にしまう
ロフトだけでなく押入れやクローゼットへの収納にもいえることですが、置き方次第で収納力は大きく変わります。使う頻度が同じくらいなら、かさばるものを奥に、重いものを下に置くことでデッドスペースを減らせるでしょう。
かさばるものとは、単純に大きいものだけではなく長いものも含みます。たとえば丸めたカーペットやスキー・スノーボードの板などは、クローゼットへ縦置きするよりもロフトに寝かせて収納するほうがいいかもしれません。
ロフト収納術③:背の低い棚を活用する
ロフト収納において重要なのは、しまったものが取り出しやすいかどうかです。天井の低いロフトで長時間もの探しをすると、足腰に負担がかかります。必要なものをすぐに見つけてサッと持ち出せるのが理想です。
ある程度高さに余裕のあるロフトなら、背の低い棚(ローチェスト)を置きましょう。棚の高さを変えられるタイプだとより便利です。ボックス型の収納を組み合わせて棚のようにするのもアリです。
種類ごとに棚に分類することでものの置き場所がわかりやすくなるだけでなく、埃もある程度防げます。ハウスダストアレルギーの方はとくに埃対策に注意してくださいね。
ロフト収納術④:カゴ・仕切りを活用する
棚に置くだけではゴチャついてしまうもの(服や小物)は、カゴや仕切りを使ってより細かく整理整頓しましょう。カゴや布張りの箱を棚に置けば、引き出しのように扱えます。
カゴの前面になにを入れたか書いておけば、取り出すときに迷うこともありません。ロフトもおしゃれに保ちたい方は、ロフトに収納してからスマホで写真を撮って、画像に分類をメモしておきましょう。
ロフト収納術⑤:簀の子で湿気対策
温かい空気が集まるロフトは、同時に湿気が集まってしまう場所でもあります。布団や服といった布製品は適切に防湿対策をしておかないとカビが生えかねません。床や壁にそのカビが付着してしまうと、退去するときのクリーニング代が跳ね上がります。
毎日布団を上げ下ろしする場合はもちろん、布団収納袋を使って長期収納する場合も、簀の子を敷いて空気の通り道を確保すると湿気による被害をかなり防げます。
急激に冷えたときの結露にも注意が必要です。多くの賃貸物件では、結露を放置した場合の汚れは借主の責任だとされているはずです。
ロフトの空気が澱みがちな場合は、埃掃除をしてから扇風機(サーキュレータ)で空気を入れ替えましょう。クローゼット用の除湿剤(吸湿剤)を置くのも効果的です。
100均(100円ショップ)にはロフト収納に使えるアイテムがいっぱい!
無駄のないロフト収納を実現するためには、ものを収納するときに整理整頓することが重要だとわかりました。かといって収納家具にお金をかけすぎるのは本末転倒のように感じますよね……。
そんなあなたにオススメなのが、100均(100円ショップ)です! 100均で買える、あると便利な収納アイテムをご紹介します。
100均の収納アイテム①:プラケース
優秀な収納アイテムとして幅広い層から支持されているのが「プラケース(プラスチックケース)」です。形やサイズ、種類が豊富で、200円以上する大型のプラケースも多数販売されています。
とても軽いのでロフトまで運ぶのが簡単ですし、表面がツルッとしているので埃掃除も楽です。棚にいれる引き出し代わりにも使えます。
100均の収納アイテム②:仕切り・ブックエンド
ブックエンドタイプの仕切りは、さまざまなものを縦に収納するときに力を発揮します。ロフト収納において「ただ積み重ねるだけ」はご法度です。仕切りやブックエンドを使って立てるだけで、格段にものが取り出しやすくなります。
100均の収納アイテム③:かご
かごも、さまざまな種類のアイテムが販売されています。プラケースより収納力はやや劣りますが、その分凝ったデザインのものが多いです。
バッグのような持ち手がついていることが多いので、用途が同じ品物をまとめて収納しておくと持ち出すときに便利です。
100均の収納アイテム④:組立式の収納ボックス
ボール紙製に帆布などを貼った、組立式(折り畳み式)の収納ボックスも使い勝手がいいです。プラケースに比べると割高ですが、プラケースだらけでは殺風景だと感じる方にオススメです。
使わないときは畳んで板状にできるのもポイントが高いですね。棚やかごに入れておけます。
賃貸物件は汚損NG! DIYをする前に契約書を確認して
ロフトには規格がないので、部屋によって天井までの高さやフロアの形がまちまちです。既製品の棚はサイズが合わなかったり、サイズは合うけれど好みではなかったりといったことが起こります。
そういうときはDIYで解決できるかもしれません。最近は100均にもDIYの材料になるアイテムがたくさんあります。ただし築浅の賃貸物件では、木の棚に色を塗ることすら難しいかもしれません。
作業をする前に必ず借りている部屋の契約書を確認しましょう。よほど古い物件でもない限り、たいていの場合内装に傷がつく行為は禁止されているはずです。厳しい物件だと画鋲をさすことすらできないと思います。
大家さんがOKと明言していない限り、賃貸では取り付けるタイプの棚作りのような部屋に影響が出る作業はやめましょう。DIYがOKの部屋でも、近隣の部屋の迷惑にならないよう細心の注意を払ってください。
またとくに明言されていなくても、ベランダでのカラー・ニス塗り作業は控えた方が無難です。タバコと同じで、揮発性の物質で気分が悪くなる人がいるかもしれませんし、洗濯物に臭いがうつってしまうかもしれません。
ロフト収納の可能性は無限大! 自分らしいロフト作りを
ロフト収納は工夫とアイデア次第でいくらでも改善できます。収納力を重視するもよし、おしゃれな収納空間を作るもよし、便利さを追求するもよし。100均の収納グッズなら多少失敗してもさほどお財布に影響はないので、思いついたことは試してみてください。
また今後ロフト付きの部屋に引っ越したい方は、自分がロフトをどのように使いたいのかを考えましょう。寝室として使いたいのか、収納スペースを増やしたいのかで、選ぶ部屋は変わります。
ご紹介したロフト収納術を駆使して、あなたらしいロフト活用を楽しんでくださいね。