夏場の化粧水は冷蔵しない方がいい? よくわかる正しい保存法
はじめに
夏も本番になってくると暑さと湿度にむせ返り、エアコンなしで過ごすことが難しくなってきます。自宅にいるときはエアコンをつけていても、仕事や外出で出かけるときに切ってしまえば、室内の温度を一定に保つのは難しいですね。
パンや野菜など、普段常温で保管している食品も、夏場だけは冷蔵庫へ避難させる機会が増えてきます。口にするものの味や品質を長く保つ以外に、ひんやりと美味しく食べられるところもメリットです。
食品と同様に、直接肌につけるスキンケア用品も品質管理には気をつけたいもの。「化粧水も夏場だけは冷蔵庫に避難させる」という人も多いのではないでしょうか。お風呂上りに冷えた化粧水を使うのも心地よく、朝に使えば頭もシャキッとしそうです。
高温多湿を避けるため、または冷たい使い心地のために、夏場の間化粧水やローションを冷蔵庫で保存するのは正しいことだと考えたくなりますが、実際のところはどうなのでしょう。夏にスキンケアアイテムを正しく保存する方法として、冷蔵庫保存は本当に間違っていないのでしょうか。
化粧水の冷蔵庫保存は正しい?
そもそも、化粧水はどのような場所で保存するのが正しいのでしょう。
高温や直射日光は成分を劣化させることがある
市販のローションや化粧水の裏面を見ると「高温や直射日光を避けて」「冷暗所で保存してください」など、丁寧に書かれた注意書きを目にすることがあります。大手化粧品メーカーや製薬会社でも、高温多湿の場所では化粧水の劣化が早まると説明されていることがほとんどです。
この情報だけを見ると、自宅で高温多湿でない冷暗所として冷蔵庫以外に適した場所が他にあるのか、と言いたくなるくらい、化粧水の冷蔵庫保存は正しいといえます。しかし、中には高温でない状態が好ましくない商品もあるようです。
「低温または高温を避ける」と記載があるものも
スキンケア用品の中には「高温や低温を避けて」と記載されているものもあります。冷蔵庫で保存すると成分が結晶化してしまう可能性があり、推奨していない製品もあるのです。低温保存にも向かないなら、化粧水の冷蔵庫保存は正しくないということになってしまいますね。
本当に正しい化粧水の保存方法とは
夏場に限らず、オールシーズン使用する化粧水。何でもかんでも冷蔵庫保存すればいい、というわけではないようです。
化粧水によって適切な保存方法は違う
市販の化粧水の中には「高温多湿な場所を避けて」といった注意書きがないものもあります。逆に、防腐剤などを使用していないオーガニック系の化粧水には「開封後は冷蔵庫で保管してください」と記載されているものもあるのです。
乾燥肌や脂性肌、敏感肌用や美白用など、市販の化粧水にはさまざまなタイプがあり、配合されている成分も商品によって微妙に違います。「成分に影響を及ぼす可能性がある直射日光は避ける」という点は多くの商品にあてはまるようですが、冷蔵庫保存が適切かどうかは、その化粧水を製造しているメーカーの注意書きに従うのがよい、ということになります。
保存法方以外にも注意するべきポイントがある
注意書き通りに正しく保存するだけでなく、注意するべき点はほかにもあります。清潔でない手でボトルの口に触れたり、長期間使い切らずにいることも品質の劣化を招きやすくなるのです。
「夏は冷蔵、冬は常温」のように、季節によって保管場所を変えることも温度変化が大きくなるためおすすめしません。詰め替え用があるタイプの化粧水を同じボトルで使い続けるのも、細菌が繁殖するリスクを高めてしまうので注意が必要です。
夏場の化粧水はこう使おう
直射日光があたらず、温度の変化が少ない場所が冷蔵庫以外にわからない、または冷蔵庫でひんやりと冷やした化粧水を使いたい、という人には、次のような使い方がおすすめです。
メーカーの保存方法をチェックする
まずは、現在使っている化粧水が冷蔵庫保存に適しているか、保存方法についての注意書きをチェックしておきましょう。メーカーの説明書には、ほかにも使用期限や効果的な使用方法など、今まで気にしていなかったお得な情報が記載されていることもありますよ。
冷蔵庫に入れたものは極力移動させない
温度の変化を最小限に抑えるため、1度冷蔵庫に入れた化粧水やローションは季節ごとに場所を変えず、そのまま保存しておくのが正解です。冬に冷たい化粧水を使いたくないのであれば、冬用に常温保存する化粧水を別に購入して解決しましょう。
できるだけ短期間で使い切る
高価な化粧水や大容量のものなどは、節約したり減らなかったりしてついつい長期間使いがちです。少しコストはかかっても、大切な肌を守るためにスキンケア用品はできるだけ短期間で使い切るか、1回分ずつ個包装されたものを使うようにするのがおすすめです。
まとめ
化粧水の冷蔵庫保存は製品によってはNGのものがあり、急激な温度変化と直射日光、使う期間や清潔な取り扱いにも注意が必要だとわかりました。夏場にひんやりと心地よく化粧水を使いたいなら、購入前に注意書きをチェックした方がよいかもしれませんね。