まぶたが三重になった! 疲れが目元に表れやすい理由と対処法
二重を通り越して三重に…! 疲れでまぶたが変化する
どんなにメイクを頑張っても、表情を取り繕っても、「疲れ」は自然と顔に表れてしまうものです。目の下にクマができたり、目元全体が落ちくぼんだり、頬がこけたりします。逆に鏡にうつる自分の顔を見て、とても疲れていることに気付くこともありますよね。
とても疲れているときや体調が酷く悪いとき、まぶたが三重やくっきりした二重になってしまうことはありませんか?
元気なときの二重まぶたは大歓迎ですが、疲れているときの三重まぶたやくっきり二重はただ老けて見えるだけなので困りますよね。
まぶたが三重になるほど疲れているときは、同時にクマができていたり目元が落ちくぼんでいたりすることが多いと思います。すると目の周囲が暗くなるので、瞳だけがギラついているように見えます。
なぜ疲れていると三重まぶたになるのでしょうか。三重まぶたや、いつもと違うくっきり二重になってしまった場合、なるべく早く元に戻すにはどうすればいいのでしょうか。目元の老け見えを避ける方法をご紹介します。
三重まぶたの原因は血行不良
疲労や体調不良は隠そうとしても外に表れてしまうのはわかります。しかしなぜよりにもよって、顔の中で最も目立つ「目元」に表れてしまうのでしょうか。クマのように皮膚の色味が変わるだけにとどまらず、まぶたのシワの量が変化する理由も併せてみていきましょう。
まぶたは皮膚が薄く、血管も細い
二重まぶたの「二重」とは、まばたきするときにまぶたが折りたたまれてできる「シワ」です。まぶたが薄いとくっきりとした二重のシワができ、厚いとまぶたが折りたたまれず一重になります。
日本人の素の二重まぶた率は25%程度だと考えられています。アイプチやプチ整形をする人が多いのでわかりにくいのですが、実は一重の方が多数派です。大陸の寒い地域からやってきた日本人の祖先は、目を守るためにまぶたに分厚い脂肪をつけていました。まぶたの分厚さは人種的な特徴として現代にも残っています。
とはいえ頬など他の部位と比べると、まぶたの皮膚はかなり薄く、口元とならんで目元はシワができやすい傾向にあります。また皮膚が薄い分、通っている血管も細いです。
この皮膚の薄さと血管の細さが、疲れが出やすい大きな原因です。
寝不足や疲労が血行不良を引き起こす
私たちの顔色は状況や環境によって逐次変化します。皮膚のすぐ下を走る血管が透けているため、血流量が顔色として可視化されているのです。当然、血行が悪いと、顔色も悪くなります。
血管の拡張や収縮には自律神経がかかわっています。睡眠不足や疲労、ストレスは自律神経を乱し、血管を不必要に収縮させて血行を悪化させます。
肩や首のこりが酷いと血行不良になるだけでなく、老廃物の排出も阻害されます。行き場を失った老廃物は毛穴に溜まります。肌の色はくすみ、酷くなると毛穴が詰まって炎症を起こすこともあります。
血行不良になると、細い毛細血管に充分な血液が届かなくなります。まぶたや目の周囲の血管はとても細いので、真っ先に血行不良の影響を受けます。しかも皮膚が薄いので、血行不良が外からハッキリとわかってしまうのです。
血流が不足するとまぶたの皮膚から水分が失われます。肌細胞がしぼむため、ちりめんじわができたり、目元全体が落ちくぼんだりします。目を守るために必要な脂肪も落ちるので、普段より二重のシワがくっきりしたり、三重まぶたになったりします。
むくんで一重になることも…
シワが増えて三重になるのではなく、まぶたがパンパンにむくんで一重になる人もいると思います。疲れ具合によって三重と一重、どちらに変化するかが変わる場合もあります。
三重まぶたも一重まぶたも、変化する原理は同じです。
血行不良は浮腫みも引き起こします。腫れぼったい一重になってしまうのは、まぶたに血液と老廃物が溜まって浮腫むのが原因です。
まぶたが分厚い人は一重になりやすく、まぶたが薄い人はシワ(ひだ)が増えやすい傾向にあります。年を重ねたり痩せたりすると、脂肪が減って三重まぶたになりやすくなります。
目力不足は老化の証! ハリのある肌を取り戻して
一般的に元の目の大きさが同じなら、まぶたの脂肪が少ない二重はより大きく、脂肪が多くまぶたで隠れやすい一重はより小さく見えます。二重まぶたの人気が高いのは、目力が強く感じられるからです。
ですので、疲れが原因といえども三重や二重になるのは良いことだと思って放置する人もいるでしょう。しかし上でも少し触れましたが、他人から見ると疲れていることが明らかにわかりますし、いつもよりずっと老けて見えます。
三重まぶたを放置するとシワが定着!
健康な状態の二重は「ひだ」ですが、不健康な状態の三重・二重は「シワ」です。どんなシワでも放置すると定着してしまいます。つまり不自然な三重まぶたを放置すると、老け感が定着してしまうのです。
コラーゲン減少と垂れまぶた
加齢によって細胞はコラーゲンを失っていきます。それに伴ってお肌のハリもなくなります。
若くてハリのあるお肌は少々のトラブルに負けません。しかし20代後半や30代になると、急速にハリが失われます。若いころに比べてシワやシミが定着しやすい上に、一度伸びてしまったお肌は元に戻らず弛みます。
目元が落ちくぼみ三重まぶたになった状態が続くと、目元の皮膚がダルダルになります。血行が良くなってシワが減っても、今度はまぶたの垂れが悪化して老け顔になります。
筋力不足とブルドッグ顔
表情筋が弱ると、目元や口元、頬のお肉が垂れて、いわゆるブルドッグ顔になります。
血行不良は筋肉を弱らせます。酸素や栄養が行き届かず、老廃物を回収できないからです。
まぶたを動かしているのも表情筋です。表情筋が衰えていると、目元に疲労がより色濃く出てしまいます。表情筋を鍛えておけば、多少の疲労なら筋力でカバーできますし、回復も早くなります。これは目元に限らず、顔全体にいえることです。
それでは三重まぶたや目の下のクマなど、目元の疲労と老化を取り除くにはどうすればいいのでしょうか。
血行改善で目元スッキリ
三重まぶたや目元のシワ・クマの原因は血行不足です。ということは、マッサージなどで目元周辺をほぐして血行を改善すれば顔に出た疲れは取れますし、予防も可能でしょう。
目元や周囲のマッサージ
目を大きく見せ、目力を強くする美容マッサージは、血液やリンパの流れを良くし、垂れてきたお肉をあるべき位置に定着させる効果があります。疲れているときに行えば、目元から疲労感が抜けます。
目玉が入っている穴のことを、眼窩(がんか)といいます。目元の血行を改善するときは、まぶたではなく眼窩沿いを優しく圧迫します。
目頭に指の腹を置き、眉毛の下部分、眼窩周辺部の骨に沿って指を滑らせます。目尻まで指を移動させたら、目尻をキュッと上げるように気を付けながらこめかみに向かってマッサージします。老廃物を押し流すイメージで行いましょう。
こめかみを軽く揉んだら、耳の裏から鎖骨に向かってなでおろします。顎から耳へ向かって押し上げるマッサージも同時に行うと、小顔効果がより高まります。
下まぶた側も同じです。皮膚や顔のお肉を持ち上げることを意識してください。まぶたを擦りすぎると色素沈着してしまうので、お風呂上りなどお肌が柔らかくなっているときに、クリームを使いながらマッサージしてくださいね。
軽い運動で肩こりも防ごう
PCやスマホを使う機会が多く、肩や首のこりに悩まされる人が年々増加しています。肩や首がこると、頭部全体の血行不良を招きます。頭痛や吐き気、自律神経失調症や眼精疲労とも深く関わりがあります。
肩こりや首こりの原因は、同じ姿勢の取りすぎです。仕事をするときは姿勢を正し、意識的に小休憩を取って、定期的に肩周辺をほぐす運動をしましょう。肩甲骨をぐるぐる回したり、伸びをするだけでもかなり効果があります。
蒸しタオルやホットアイマスクでほぐす
血行を改善する最も簡単な方法は、患部を温めることです。仕事の合間や寝る前に、蒸しタオルやホットアイマスクで目元を温めると、疲れが取れて顔がスッキリします。デスクワークが多い人やPC・スマホを長時間扱う人には特に効果があります。
オフィスなど自宅外で目元を温めたいときは、蒸しタオルがオススメです。清潔なタオルと水、電子レンジがあればいつでもどこでも蒸しタオルは作れます。
タオルを濡らしてよく絞り、電子レンジ(600W)で1分くらい温めます。レンジから取り出したら蒸しタオルを広げ、火傷しない程度の熱さになるまで冷まします。
そうして出来上がった蒸しタオルをたたんで目の上に置きます。そのままタオルが冷えるまでジッとしていましょう。軽い疲労なら1回の蒸しタオル休憩でかなりよくなります。眼精疲労が酷い人や、すぐに三重まぶたや浮腫みを取りたい人は、蒸しタオル休憩を3回繰り返してみてください。
蒸しタオルやホットアイマスクは、普段のおうちエステとしても使えます。目元の疲労を取ることで眠りやすくなり、起きた後はメイクのノリがとても良くなりますよ。
目薬のさしすぎに注意!
ドライアイや眼精疲労の改善効果がある目薬が市販されています。デスクワークが多くて目薬が手放せない方もいると思います。
目薬には確かに目の疲労を和らげる力がありますが、目薬に頼り続けないといけない生活はやはり問題です。また目薬をさしすぎると、目の周囲の皮膚が荒れたり色素沈着したりします。目薬だけに頼りすぎないよう心掛けてください。
疲労を溜めない、疲労に負けない肌作り
ポイントメイクの中で特にアイメイクに力を入れるのは、対人関係において目元の印象が非常に重要だからです。目元が派手だと「華やかな人」という印象を生み、目元が涼し気だと「知的な人」という印象を生みます。
顔のパーツの中で最も注視される目元に疲労が表れていると、実際以上に「疲れている」「身なりに構っていない」「老けている」という印象が強くなります。
自身の印象を落とさないためにも、疲れを溜めない生活と、疲れがはっきり出ない強い身体作りを目指しましょう!