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気化熱を奪うと体温が下がるってどういうこと?汗の乾燥がもたらす効果とは

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体温調節をするためには汗が正常に分泌されないといけません。かいた汗が乾燥するときに気化熱が発生し、体温が下がります。この気化熱とは一体なんなのでしょうか。汗をかいても体温が下がらないことがあるのはなぜなのでしょうか。

はじめに

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人は恒温動物です。周囲の環境(気温)に常に一定の体温を保つ動物です。平熱は36℃~37℃くらい。筋肉量が少ない若い女性は平熱が低いなど個人差はありますが、体調不良にならない限り体温が大きく変動することはありません。

逆に人は極端に体温が下がったり上がったりすると生きられません。高温多湿の日本で1年を通じて問題になるのは熱中症です。さまざまな要因が重なって体温調節機能が失われると発症します。

人が持つ最大の体温調節機能は汗をかくことです。暑いとき皮膚の表面から汗を分泌し、その汗の水分が蒸発するときに発生する気化熱を利用して体温を下げます。熱中症の起こる原因は、体内の水分不足や汗が蒸発しないほどの高湿度にあります。

汗をかくと体温が下がるというのは感覚でわかりますが、「気化熱」の仕組みを理解していないと「ちゃんと水分を摂っているのになぜか熱中症になってしまった」という事態を防げません。

この記事では、汗が分泌される仕組みや、気化熱を利用した体温調整について解説します。

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気化熱とは?体温が下がるのは汗が乾くとき

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汗とは体温を調節するために全身の皮膚にある汗腺から分泌されるもので、成分のほとんどが水分です。そのため、汗をかくには体内に十分な水分がないといけません。夏場や気温が高い日の水分補給が重要とされるのはこういう理由があるからです。

実際に体温が下がるのは、分泌された汗が乾くときです。汗をかくだけではいけません。

汗が蒸発するときに体温を奪う

水に限らず液体は蒸発するときに熱エネルギーが必要です。この熱を「気化熱」または「畳発熱」といいます。気体に変化するのに必要な熱のことです。

大量の水分を含んだ汗が乾く(蒸発する)ときにも当然熱エネルギーが必要です。その熱は体温で賄います。汗をかくと体温が下がるのは、汗がかわくときに気化熱という形で体温が使われるからです。ちなみに湯冷めも同じメカニズムで起こります。頭を乾かさずに寝て風邪を引くのも同じです。

湿度が高すぎると汗が蒸発しない

注意しなくてはいけないのは、気温がさほど高くないけれど湿度が非常に高い場合です。

空気が含める水分の量には限りがあります。気温が高くなれば高くなるほど大量の水分を含むことができます。これを飽和水蒸気量といいます。湿度が100%に到達するとそれ以上の水分は蒸発できません。

日本は高温多湿です。夏場の空気はしっとりと湿っています。空気中の水分が多すぎると汗は乾燥しません。汗が乾燥しないということは体温がいつまでも下がらないということです。体温が下がらない限りどんどん汗が分泌されるので、水分不足に陥ってしまいます。

気温が高くても空気が乾燥していればどんどん汗が気化していくので体温が下がり、過ごしやすく感じられます。暑い国からの旅行者でも日本の夏に耐えられないのは、体温が下がりにくく、実際よりも暑く感じるからです。

2020年に東京オリンピックが開催されますが、慣れている日本人ですら毎年多くの人が熱中症で倒れるのに、外国から来る選手や観光客が耐えられるのか心配です。1964年の東京オリンピックが秋開催だったのは、この特殊な環境を考慮したからだそうです……。

水分補給を忘れずに!

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いずれにせよ熱中症を防ぐためには汗をかく必要があります。そのためには大量の水分が必要です。冬でも熱中症にかかる人がいるのは、外気温が寒いせいで水分補給を忘れてしまうからです。

喉の渇きは身体からのヘルプコールです。喉が渇いたと感じたときにはすでに体内の水分量はかなり減っています。

水分が足りないと血液がドロドロになり、内臓や各消化器官の動きも悪くなります。喉が渇ききってから水分補給するのでは間に合いません。意識的にこまめに水分を摂るようにしてください。

炎天下にいるときや運動をしているときなど、汗が激しく分泌されているときには水だけでなく塩分が必要です。汗をかきすぎると体内の塩分バランスやカリウム・ナトリウムなどのミネラルバランスが崩れます。

日常生活ではただの水やお茶で水分補給すれば間に合います。いつもより汗をよくかいているときは必要な成分が配合されているスポーツドリンクをオススメします。ただしスポーツドリンクの飲みすぎは糖尿病やペットボトル症候群など別の病気の原因になるので、ほどほどにしましょう。

まとめ

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汗をかくだけでなく、汗が乾かないと体温が下がらないということがわかりました。そして湿度が高いほど汗は乾きにくくなります。気温だけでなく湿度にも注意を払いましょう。湿度が高すぎるときはエアコンの除湿機能を使うことも大切です。なにより水分補給をわすれないようにしてくださいね。

venga
VENGA編集部
VENGA編集部です。コンプレックスを持つ女性に寄り添う記事をお届けします。

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