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かごバッグや麦わら帽子の材料に使われているラフィアって何?

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毎年夏になると大活躍するかごバッグ。2017年、18年はクリアバッグ派も見かけますが、やはり25歳以上の大人の女性はかごバッグ派が多いように見受けられます。デザインも機能面もバラエティに富んでいて選ぶのが楽しいです。ところで最近、かごバッグや麦わら帽子などの原材料として見かける「ラフィア」とは一体なんなのでしょうか。

最近よく見る「ラフィア」

引用元: https://www.photo-ac.com/

やっぱり夏といえばかごバッグですよね!2018年は昨年から引き続きPVC製のクリアバッグが流行していますが、ビニル部分に肌が触れると汗をかくので私は断然かごバッグ派です。

……と書いたものの、実はここ数年かごバッグを買っていません。というのも電車での移動が増えたので、リュックタイプの方が楽だからです(笑)徒歩通勤をしていたころは(服装規定がゆるかったのもあって)色んなカバンを使っていました。

買っても今は使う機会がないのでウィンドウショッピングだけで我慢していますが、見ているとみんな欲しくなります。特に様々なファッション誌で紹介されている半月型のかごバッグは、使わなくてもいいから買っちゃおうかと思いました。ギリギリで踏みとどまりました。

最近のかごバッグの素材は、帽子と同じように多様化しています。平べったい紐を編んで自作することもできます。完全自作が難しい人のためにハンドメイドキットも販売されていますよね。100円ショップでもTシャツヤーン(Tシャツを割いて作った紐)や麻ひもなら買えます。

様々なかごバッグ&帽子の材料の中で、最近露出が増えてきたように感じるのが「ラフィア」です。少し前までは帽子専門店などでしか扱われていなかったような記憶があるのですが、今は普通の売り場に並んでいます。

「ラフィア」とは一体なんなのでしょうか。

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かごバッグは日用品からオシャレに進化した

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ラフィアについて語る前に、かごバッグとは何かをおさらいしておきましょう。

よく誤解されますが、かごバッグは外国生まれの商品ではありません。確かに今風のオシャレなかごバッグが大人気になったのはわりと最近のことですが、別に外国からの輸入品ではないんです。

「かご」は細長い素材を編んでつくる入れ物をさします。世界中で太古の昔から作られていました。ほとんどが植物素材ですが、最近では針金や合成樹脂もよく用いられています。

日本でもワラや枝、つる植物、竹などを編んだかごは日常生活に欠かせないものでした。農作業にも台所仕事にも使いますし、物を片付けるのにもぴったりです。装飾性の高い竹ひごを編んだかごなどは、現在も伝統工芸品として愛されています。

特に主婦に愛用されてきた「手提げかご」が「かごバッグ」に生まれ変わり、オシャレ用品として普及したのはかなり最近です。21世紀に入るころからよく見かけるようになり、「森ガール」ファッションが流行ったころ(2006年~2012年)には定番化していました。

ちょうど今のアラサー世代が10代後半~20代前半くらいのころ、ファッション界はレトロが流行っていました。60~70年代風ワンピやブラウスや古着がよかったんです。2018年現在はカジュアル路線はキープで、レトロは終了、都会的なファッションが流行しています。かごバッグや麦わら帽子は毎年テイストを少しずつ変えながら、夏の王道として生き残りました。

ラフィアはマダガスカルからやってきた!

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日本で古くからかご作りに用いられていた材料は、ワラ、麻、つる植物、竹などです。ある程度の柔らかさが必要な場合はつる植物、頑丈なワラ、変形しにくい竹…という風にかごの用途によって使い分けられてきました。

現代のかごバッグや麦わら帽子は、必ずしもこういった伝統的な材料で作られているわけではありません。合成樹脂製品が大多数を占めます。(そういう意味では「麦わら帽子」は材料をさすのではなく、頭部が丸くてつばが広い帽子全般をさすのでしょうね)

天然素材のものもありますが、現在ではかえって材料費が高くついてしまいます。

安くて軽く、丈夫な天然素材として人気なのが「ラフィア」です。

加工用のラフィアは、アフリカやマダガスカル島の植物「ラフィアヤシ」の葉の繊維から作られます。ワラと違って油分を含んでいるため、曲げても折れたり千切れたりしません。バッグや帽子を編むのに最適な素材なのです。

ラフィアバッグ作りはフィリピン人女性の自立を助ける

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最近日本で話題になっているのが、フィリピンのセブ島で作られたラフィア素材のブランド「スルシィ」です。

スルシィは2012年夏に、株式会社スルシィが作ったブランドです。製品はすべてフィリピンのセブ島の工房(で働いている女性たちの自宅)で作られています。ラフィアも現地のラフィアヤシから採れる高級なものだけを使用しています。

もともとフィリピンでラフィアは織物の材料に用いられていました。織物づくりには広い場所や大がかりな設備が必要です。雇われている女性たちの賃金は非常に安く、貧困の再生産の原因になっています。

スルシィ代表の関谷さんはフィリピン旅行をしたときにその現状に気づきました。現地の女性にかぎ針編みを教え、若い女性が欲しがるような編み図をデザインし、日本をはじめとする外国で販売しています。かぎ針編みなら場所を選ばず子育てをしながら仕事ができます。

フェアトレード(仕事に対して正当なお給料を払うこと)を徹底するため、スルシィのバッグはやや高めです。しかし品質は間違いなく一級品です。日本では主に百貨店で販売されています。筆者も渋谷の東急百貨店で実物を見たことがありますが、着色されていない天然のラフィアと編み模様が上品でとても素敵でした。

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まとめ:南国生まれのラフィアは夏向け素材

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軽くて丈夫で加工しやすいラフィアは南国のヤシから採れる天然繊維です。かごバッグや麦わら帽子(ラフィア帽子)にぴったりの素材ですね。加工済の輸入品を買うもよし、自分でラフィア編みに挑戦するもよし。かごバッグじゃなくても、小さな小物でも欲しくなりますね。

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VENGA編集部
VENGA編集部です。コンプレックスを持つ女性に寄り添う記事をお届けします。

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