猫背ケアはアレにも効く? 姿勢を良くした方がいい本当の理由とは
はじめに
猫背を解消したいという人に話を聞くと、自分の立ち姿が気に入らなかったり、人から指摘されたりといった見た目の問題で悩んでいる人が多いようです。実際に姿勢が良いとそれだけでスタイルが良く見えたり、スッと背筋を伸ばして座っているだけで、どことなく気品が漂ったりしますよね。
中には「姿勢が良いのは素敵だと思うけど、自分は別に猫背で悩んでいない」という人もいるかもしれません。有名なミュージシャンやアーティストにも猫背の人はいますが、それはそれでアウトローな雰囲気を醸しているように見える人もいます。
しかし猫背の姿勢は外見上の問題だけでなく、放っておくと健康上のリスクが伴う可能性があると知ったらどうでしょうか。自分では気づいていないだけで、ちょっとした体の不調や痛みなど、元々抱えている悩みが実は姿勢とリンクしていたというケースもないとはいえません。
見た目の美しさも大切ですが、体に良くない習慣だってきちんと改善したいもの。ここでは、猫背でいると体にどのような影響があるのか、猫背ケアで姿勢を良くすることで、どんな効果が期待できるのかについて見てみましょう。
猫背は肩こりや腰痛になりやすい
人の姿勢は、まっすぐ立った時に首から腰にかけてなだらかなS字ラインを描くのが理想とされています。理想的な姿勢でいると重い頭をしっかりと支え、腰や肩にかかる負担を分散させることができます。
猫背の人の場合、この背筋の曲線がなく背中が丸まり、胸が内側に入って頭とお腹が前に出てしまいます。頭の重みをうまく分散させることができないため、長時間同じ姿勢でいると肩や腰の筋肉が緊張し、血行も悪くなって肩こりや腰痛の原因となりやすいのです。
肩こりや腰痛が出始めると、それをカバーしようとして姿勢が不自然になり、首の痛みや頭痛が起きるなど、体の不調を広げる原因になりかねません。猫背でない人でも、長時間同じ姿勢での作業はおすすめできないのですから、姿勢が悪いならなおさらでしょう。
猫背の人で足を組む、片方に体重をかける、気がつくと首が左右どちらかに傾いているといったクセを持つ人がいます。正しい姿勢を続けられないことで体に細かな負担がかかり、それがさまざまな体のクセになっているのです。このような人が猫背ケアをすると、肩こりや腰痛が大幅に改善される可能性があるでしょう。
猫背の人は代謝が下がりやすい
猫背になってしまう原因の1つとして、姿勢を保つための筋力が充分でないことが挙げられます。筋肉が少ないとそれだけで代謝が下がる原因となりますが、筋力不足で猫背になってしまうこともまた、代謝の低下に拍車をかけることになるのです。
不自然な姿勢でいるクセがついていることによって間接のはたらきが悪くなり、活動量が小さくなってしまいます。姿勢が良い人と同じスポーツや動きをしていても、使うエネルギーが小さいため代謝量も低く、スコアに影響が出ることもあるのです。
活動量が違うだけで済むならまだ良いほうで、悪い姿勢を直さずに激しいスポーツをすると関節に負担がかかり、負傷する原因になることもあります。体を痛めて運動から遠ざかればますます代謝は下がり、筋力が低下して姿勢が維持できないという悪循環を生まないためにも猫背ケアを行うことが大切ですね。
猫背は内臓に負担をかけやすい
背中が丸まって肩が内側に入った猫背の姿勢は、体の中の内臓がおさまるスペースにも影響を及ぼします。姿勢によって内臓が圧迫され、本来あるべき位置から下がったり、充分な栄養が届かなくなったりして、はたらきが悪くなることがあるのです。
また、内臓機能の調節などをつかさどる自律神経は、背骨の中を通っています。猫背の人は背骨に負担をかけやすいため、自律神経への影響も見過ごせません。なんとなく体調がすぐれなかったり、不眠やだるさを感じやすいのも、猫背が原因である可能性が高いのです。
猫背ケアに有効な方法とは
上で挙げたようなことに心当たりがある猫背の人は、見た目に気にならなくても、猫背ケアを始めることをおすすめします。姿勢改善に役立つ猫背ケアには、下記のような方法があります。
- ・筋トレ
- ・ストレッチ
- ・デスクワークでのこまめな休憩
- ・猫背矯正ベルトの着用
- ・整体院や整形外科の受診
- ・椅子や机の高さ、角度などの見直し
- ・スマートフォンの操作を控える、など
まとめ
肩こりや腰痛、体のだるさやスポーツ音痴など、意外な悩みが猫背とリンクしている可能性があるんですね。猫背ケアでこれらの悩みが解消する頃には、健康的で美しいボディへと変身していることでしょう。自己流の猫背ケアが心配な人は、信頼できる整体院やクリニックで1度姿勢のチェックをしてみてはいかがでしょうか。