田舎は自動車がないと暮らせない! 上京した地方出身者は免許を取るべき?
はじめに
自動車の免許(普通免許)を取らない人が増えています。2013年(平成25年)に内閣府から発表された調査によると、25歳~29歳(現30代前半)女性は86.9%、30~34歳(現30代後半)女性の90.8%が免許を取得しています。ただし原付免許も含まれているので、普通免許に限ればもっと低くなるでしょう。
都内は公共交通機関が発達しているので、自動車どころか原付の免許がなくても特に困ることはありません。子育て世帯はあったほうが便利でしょうが、電動アシスト自転車の発達は目覚ましいものがあるので、維持費を考えると絶対に必要ということはないようです。
東京は地方出身者の集まる街です。わたしも上京組で、いまのところ田舎に戻る予定はありません。しかしいつかは老いた親のために帰る日がくるかもしれません。地方出身で自動車免許を取得していない人はどうすればいいのか、考えてみました。
地元組は普通免許あり、上京組は普通免許なし
わたしの出身地は人口は50万人を大きく超えたとある地方都市です。それなりに栄えていますが、市の中心部以外は田園風景が広がり、商業施設は郊外にひとまとめにされているため、たとえ駅前に住んでいても免許は必要です。
大学は東京→就職も東京(筆者)
免許は原付のみで、身分証として使えるから今後も更新だけするつもりです。今のところ地元に帰る予定はありません。
祖父母は地元の親戚が見てくれていて、両親は地元に仕事がないから帰ってくる必要はないと言ってくれています。自動運転が普及するなら、自動運転用の免許がほしいと考えています。
大学は東京→政令指定都市で結婚(友人A)
免許は原付のみ。地元でも東京でも現在住んでいる某市でも、常に自転車がAの足です。
旦那さんは普通免許を持っていますが、やはり自転車派で、買い物はネット通販を利用することが多いそうです。地元には免許持ちの兄弟がいます。
大学は隣県→就職は地元(友人B)
学生時代に普通免許を取得しましたが、完全なペーパードライバーで、免許を取って以降一度も運転をしていないそうです。
片道1時間半かけて自転車+電車通勤していますが、自分で運転するのは絶対に嫌とのこと。電車やバスで通勤できない街には引っ越さないと決めています。
大学も就職も地元(友人C)
唯一のドライバー。教師になった直後は電車通勤でしたが、運動部の顧問になったため自動車通勤に切り替えたそうです。はやく文化部の顧問になりたいとぼやいています。
結論からいうと、地方でも比較的栄えている街で、子供がいない場合は免許がなくてもギリギリ生きられます。一番まずいのはわたしだと思います。急に親が倒れた場合、まったく対処ができません。
必要にかられて普通免許を取得する30代は多い
わたしのように原付免許だけ取って自動車とは無縁の生活を送っている人は、都心部には大勢います。しかし30代になってから必要にかられて普通免許を取ろうとする人も結構いるんです。
結婚し子育てが始まると「自動車があれば」と思う瞬間はやはり増えます。
電動アシスト自転車は便利ですが、雨は防げません。母親が自転車から降りて自宅の門を開けようと一瞬背を向けた瞬間、子供が暴れて自転車ごと倒れた場面を目撃したこともあります。子供の年齢や性質によっては、自転車に乗せるのも難しい可能性があります。
30歳や35歳になる前に転職する人もいるでしょう。転勤があるかもしれません。たとえ免許を持っていてもペーパーなら、講習を受けた方がいいです。
親の介護が始まった人もいるかもしれません。最大限公共サービスが受けられるとしても、介護者がいると買い物も大変なので、自動車は絶対に必要になります。
学生より免許取得に時間がかかる覚悟を持つ
免許は何歳でも取れますが、やはり学生と比べると30代や40代になってからの取得には労力が余分にかかります。暗記力も反射神経も衰えているからです。
運動音痴だからといって免許をとるのが難しいということはありません。運転に必要なのは空間把握能力やイメージ力だそうです。車体や道路の幅が把握できて、周囲にきちんと注意をむけられる人が、運転の上手な人です。
もし30代以降で免許を取ろうと思うのなら、気を付けなくてはいけないことがいくつかあります。まず学生が多い時期は避けましょう。12月半ば~3月、8月~9月は混雑します。冬場は卒業目前の高校生が多く、夏は大学生が多くなります。
合宿のほうが短時間で免許が取れますが、運転に自信がない人は近場の教習所に通う方が安全かもしれません。合宿は遠方で行われるので、教習中に自分の住む街の道路になれることができないからです。
まとめ
自動車が絶対に必須な地域の出身なら、免許を取っている人がほとんどだと思います。中途半端な地方都市だと、筆者や筆者の友人たちのように原付のみだったり、ペーパーだったりします。
人生はどうなるかわかりませんから、余裕のあるうちに免許取得しておくのも悪くない判断だと言えます。