ヨガとピラティスの違いとは? ダイエットに向いているのはどちら?
はじめに
健康を維持するため、美容のため、老若男女を問わずヨガが大人気です。さまざまな雑誌やTV番組でヨガのポーズが紹介されています。ネコのポーズなどは有名なので、やったことがある人も多いと思います。
2010年代に入って、ヨガと同じくらい人気を博しているのが「ピラティス」です。都心部ではピラティス専門の教室も増えていますし、ジムでもピラティスレッスンが開設されるのは当たり前になりました。
ヨガとピラティスは一見よく似ています。しかし成り立ちも目的も全然別物です。
具体的にヨガとピラティスはどう違うのでしょうか。ダイエットが目的なら、どちらを学んで実践すればいいのでしょうか。美ボディを作りたいあなたのために調べてみました!
ピラティスは科学的に体系化されている
ピラティスとは、ドイツ人従軍看護師のヨーゼフ・ピラティスが1920年代に開発したエクササイズです。ストレッチ、インナーマッスル・筋肉の強化、身体のバランスの強化を目的としています。
ピラティス自身は「コントロロジー」(心身を自身で細かくコントロールする方法)と名付けましたが、日本では「ピラティス(・メソッド)」という名前で広まりました。
20世紀末に、「ピラティス」を商標登録するかどうかで訴訟騒ぎが起こりました。それをきっかけに、2001年にピラティス指導者の団体「ピラティス・メソッド・アライアンス(PMA)」が設立され、講師になれるのは資格試験に合格したのみとなりました。
考案者のピラティスが従軍看護師だったということからわかるように、ピラティスは体幹やインナーマッスルを鍛えることによって身体能力を高め、ケガに強い身体を作るのに効果があります。
ピラティス・メソッドに従って体幹やインナーマッスルが鍛えると、正しい姿勢や運動パターンを身に着けられます。個々人に合わせて難易度を調整できるので、スポーツ選手の身体づくりからリハビリの補助にまで使われています。
ゴルフ選手のタイガー・ウッズや、ハリウッドスターたちが身体作りにピラティスを取り入れたことがきっかけで、日本でもブームが起きました。
元が宗教のヨガは心身の安定が目標
インナーマッスルの強化に重点が置かれているピラティスに対し、ヨガは精神統一が最終的な目標です。
2018年現在、世界中に伝わっているヨガにはほぼ宗教的な意味合いはありませんが、もとは心身を鍛えることで精神統一する修行でした。
ヨガはストレッチ重視で、日常生活ではあまり使わない筋肉を刺激しながら腹式呼吸を続けることで身体の内側から鍛えていきます。
ピラティスは胸式呼吸で、科学的・体系的にインナーマッスルを鍛えることで、全体のバランスを改善し、代謝のいい身体を作っていきます。
どちらもゆったりとした動きとは裏腹にパワーを使います。ダイエット効果はどちらにもありますが、ピラティスの方がより理論的に痩せやすく姿勢のいい身体づくりができます。また統一された資格があるので、講師の当たりはずれが少ないでしょう。
インナーマッスルを鍛えれば身体全体が安定する
ピラティスは体幹・インナーマッスルを効果的に鍛え、身体のパフォーマンスを高めてくれます。背骨や腰を重視するので、ウエストやヒップのラインを整える効果が特に期待できます。
ヒトの基礎代謝は筋肉量によって決まります。女性はもとの筋肉量が少ない上に、運動不足の人や無理な食事抜きダイエットをしている人が多いため、全体的に基礎代謝がとても低いです。
インナーマッスルとは文字通り、外側から触れられるわかりやすい筋肉ではなく、体内の奥にある筋肉です。インナーマッスルや体幹を鍛えると、筋肉量が増えて基礎代謝が上がり、痩せやすい身体になります。
また身体を思い通りに動かすためには、インナーマッスルの発達が重要です。腰は「にくづき(月)+かなめ(要)」の組み合わせで表されるくらい、身体の最も基礎的で重要な部位です。
腰回りのインナーマッスルを鍛えると、全身の筋肉へ波及していきます。正しい姿勢や正しい身体の動かし方が身に付き、結果的に美しい身体へと生まれ変わっていきます。
また腰部のインナーマッスルを鍛えることで、ぽっこりお腹がぺたんこになります。内臓の位置も正常に戻ります。便秘やリンパの流れの改善も期待できます。
まとめ
いかがでしたか?ヨガは精神統一のためのストレッチ主体のアプローチ、ピラティスはインナーマッスルを鍛えるためのメソッドという違いがあります。どちらも身体によく、最終的に得られる効果も似ていますが、ピラティスの方がより科学的に体系化されていて、痩せやすい美しい身体づくりに向いていると言えます。