お盆の帰省でうつされるかも!? 大人も罹る「手足口病」とは?
子ども経由の感染症はキツい
皆さんの夏季休業は何日から何日までですか?
お盆の帰省ラッシュは下りが11日ごろ、上りが15日ごろになる見込みです。アラサーともなるときょうだいやいとこが結婚していて、甥や姪がいる人も多いですよね。新幹線や飛行機でも大勢のちびっこたちと乗り合わせます。
独身でも既婚でも身近に子供がいないとわからないことはたくさんあります。その一つが子供たちの間で流行っている感染症です。冬場はインフルエンザやノロなど大人・子供問わず広がる感染症があるので対策が取れますが、夏場はいまいちピンとこないと思います。
夏になると子供がよく罹る感染症に「手足口病」があります。患者のほとんどは乳幼児ですが、大人でも体力が落ちていると感染してしまうことがあります。
夏季休暇の間に病気をうつされて、休暇明けにいきなり病休・有休を使うはめにならないよう、手足口病の症状と対策について勉強しておきましょう。
手足口病(てあしくちびょう)はあせもに似ている
「手足口病」とみると「一体どんな病気だ?」と思う人が多いでしょう。読み方は見た目そのまま「てあしくちびょう」。乳幼児を中心に、夏になると流行するウィルス性の病気です。目立つ症状は、手と足と口にできる湿疹です。
感染ルートはくしゃみや咳などからの飛沫感染、鼻水や痰、便などへの接触感染です。潜伏期間が3~5日程度あるので、症状が出ていない子供からうつされたり、休暇が終わってから発症したりする可能性が考えられます。
先に発熱し、後から水疱ができる
手足口病の最初の症状は、発熱やのどの痛みです。この段階では普通の夏風邪と区別はつきません。
発熱してから1~2日経つと、手のひらや足の裏、膝の裏、足のつけねなどに痛みを伴う赤い水疱が発生します。さらに口の周りや口の中にも広がります。手・足・口に水疱が発生するので「手足口病」です。だいたい1週間から10日程度で症状は治まります。
あせもと区別がつかないくらい症状が軽いこともありますが、他のウィルス性の湿疹が出る病気よりも合併症が起こりやすく、急性髄膜炎などで亡くなる子供もいます。
妊婦は新生児への感染へ注意!
大人は子供と比べて抵抗力が強いので、感染してもあまり症状が酷くなることはありません。しかし妊娠している場合は別です。
臨月の妊婦が手足口病に感染した場合、生まれてくる新生児にも感染する危険性が高いです。重症化すると急性脳炎から死亡に至る例が多数報告されています。
自分自身が出産間近の場合は子供が多くいる場所へ行かないようにしましょう。また自分が媒介となって、移動中に行き会った子供や親戚の子からうつされたウィルスを、妊婦にうつさないように気を付けなくてはいけません。
手洗いとうがいを徹底しよう!
上にも書いた通り、手足口病の感染ルートは飛沫感染か接触感染です。有効なワクチンはなく、発症してしまうとそれぞれの症状にあわせた対症療法しか治療法がありません。
手足口病の予防に最も効果が高いのは、手洗いとうがいの徹底です。ウイルスを体内に持ち込まないことが大切なのです。公共交通機関で移動するときはマスクをつけるのも有効です。
また親戚一同で旅行するとき、もし子供の中に怪しい症状が出ている子がいる場合は、旅行を中止するか、少なくともその子供の家族は留守番をするべきです。
お盆や正月、ゴールデンウィーク、シルバーウィークは、せっかくの機会だからと多少の体調不良を押して旅行を強行する親御さんがいますが、自分の子供にも他人にもいいことはありません。
ウイルスをばらまいてしまいますし、何より長期休暇の間は病院も基本的にしまっています。万が一体調が急激に悪化してもすぐに診てもらえない可能性が高いです。とくに2018年は重症の熱中症患者が多いので、救急病院でもすぐに診てもらえるとは限りません。
まとめ! 大人も子供も手洗い・うがいを徹底して
いかがでしたか?子供は手足口病に限らず、様々な菌やウィルスを保持している可能性が高いです。子供と長時間触れ合うときは、いつも以上に手洗いやうがいを徹底する必要があります。小さい子は症状が急激に悪化することもあるので、気を付けてくださいね。