クラミジアの主な症状や感染経路を解説!不妊の原因にもなるってほんと?
はじめに
クラミジアは性病の1つとされています。感染しやすく、薬を飲めば簡単に治るクラミジアですが自覚症状がでない方も多いのです。
いま世間では、「不妊」や「妊活」という言葉が出てくるようになりましたが、クラミジアは不妊の原因となる場合もあるので、不妊で悩んでいる方は検査を受けてみましょう。
今回はそんなクラミジアについて詳しくご紹介させていただきます。
クラミジアってなに?
クラミジアとは、クラミジアトラコマティスという病原体により感染する病気です。ウィルスと細菌の中間に位置し、細胞内の寄生する微生物であり、日本におけるクラミジアの感染は性病の中でもっとも多いとされています。
非常に感染しやすく、1回の性交渉で約50%の確率で感染する恐れがあります。感染者の70%が10〜20代とされており、若い方を中心に感染が拡大。また、咽頭クラミジアは、約2割の女性が感染していると言われています。
膣や喉の感染だけではなく、放っておくと子宮頚管や卵管にまで広がり子宮外妊娠や不妊症の原因に。さらに、クラミジアを放っておくと淋菌やエイズにかかるリスクが3〜5倍になるので、心当たりがある方は今すぐ検査を受けましょう。
女性のクラミジアはどんな症状があるの?
◎膣のかゆみ
症状の中で一番多いのは、膣のかゆみです。見た目だけではクラミジアにかかっているかどうかはわからないので、かゆみを感じたら検査を受けることをおすすめします。
検査をしないで放っておくと自分が感染してることを知らずに何年も経ってしまうことがあるので注意してください。
◎喉の痛み
一般的に性病は性器だけだと思われがちですが、口による性交渉で喉に感染する場合があります。その場合、喉の痛みや風邪のような症状がでます。
◎その他の症状
クラミジアは性器だけではなく、目・耳にも注意が必要です。症状がすすむと、鼻づまりや耳に痛みなどが出てきます。
病原菌が目まですすむと、充血やまぶたの腫れなどがみられます。
感染経路はどこから?
性交渉での感染
1回の性交渉での感染率は約50%です。非常に感染率が高いので、気づかないまま性交渉を行ってしまうと高い確率で感染する恐れがあります。
ピンポン感染
ピンポン感染とは、自分が完治してもパートナーが感染したままだとまた移されてしまい、それを繰り返してしまうというものです。そのため、治療する際には自分だけではなく、パートナーも一緒に治療を受ける必要があります。
オーラルセックス(口による性交渉)
オーラルセックスでの感染率は50〜80%となり、近年ではオーラルセックスによる感染が増えています。
ディープキス
激しいディープキスや口内が出血している時にキスをすると感染する可能性があります。性交渉しなければ感染しないというわけではないので注意が必要です。
母子感染
母親がクラミジアに感染していると、赤ちゃんが産道を通るときに感染します。鼻炎や結膜炎、肺炎をおこす可能性があり最悪の場合死に至るケースもあります。
軽いキスや飲み物のまわし飲み程度では感染しません。また、プールや温泉などで移るのではないかとされていますが、こちらも感染経路ではありません。
クラミジアの潜伏期間について
クラミジアは病原菌に感染してから、7〜20日ぐらいで発症がみられます。
クラミジアは男性よりも女性の方が2倍近く感染者が存在しており、女性は男性よりも症状を感じない方が多いため、受診が遅れて感染が拡大してしまっているのが現状です。
どんな検査方法があるの?
性交渉をしてから2日以上経っていれば、検査することが可能です。自分だけではなくパートナーも感染している可能性があるのでお互いに検査をした方が良いでしょう。検査する場所は、性病科または婦人科がオススメです。
クラミジアの検査方法は主に4種類あります。
①採血
まずは採血です。採血は生理中の有無を問わずに検査を行うことができます。採血が苦手な方は他にも検査方法がありますのでご安心ください。
②膣分泌での検査
膣分泌での検査は、綿棒のようなもので膣を擦ったものを検査に出します。膣での検査なので生理中は検査を行うことはできないので注意してください。
痛みもなくすぐに採取が終わるので手軽に検査を行うことができます。
③喉の検査
咽頭クラミジアは早期発見・早期治療でないと抗生物質が効かず、完治が困難となりますので早めに検査を受けてください。
検査方法は、綿棒でのどを軽く擦るか、うがいでの検査をします。そのため、痛みはありませんので安心してください。
④検査キット
症状があって検査してみたいけど、病院に行くのはちょっと…という方には郵送の検査キットがオススメです。
インターネットから注文し、自分で採取してから検査会社送り返すだけで検査ができます。検査結果はWEBで閲覧することが可能です。
採血や膣分泌、喉の検査の検査は結果が出るまでに1週間ぐらい。検査キットでの検査は、早ければ翌日〜1週間で検査結果が出ます。
検査してすぐに結果を知りたいという方は、即日検査可能な病院で検査してもらうのがいいでしょう。
クラミジアの治療方法は?
クラミジアはきちんと薬を内服すれば治る病気です。1日の服用で治る内服薬が主流ですが、数日間服用し続ける薬もあります。
また、症状がひどい場合は点滴が必要となります。稀に薬をきちんと服用しても10%程度の方が治療に失敗することがあります。そのため、薬を飲んだ後に病院で再度検査をし、完全に治癒したか検査することが必要です。
薬の飲み忘れや除菌に失敗した場合、完治したと思い込んで性交渉をすると感染者を増やす原因となってしまうので注意しましょう。
クラミジアって自然治癒するの?
「放っておけばそのうち治る」「かゆいのは今だけ」「クラミジアは自然治癒する」と思われがちですが、クラミジアは自然治癒はしません。
しかし、前述したとおり、クラミジアはきちんと薬を内服すれば治る病気です。
稀に他の病気で抗生物質などを服用した場合には治癒する場合があります。クラミジアに感染すると薬の服用などをしない限り治癒することはないので、必ず治療を受けてください。
まとめ
クラミジアは感染者が非常に多いので、私たちにとっても身近な病気だといえるでしょう。
もしかしたら知らないうちに自分も感染している可能性があります。感染するリスクが高いクラミジアですが、早期発見であれば治療も内服で済みます。
大切な人との不安をなくすためにも心当たりがある方は是非検査してみてください。どんな病気でも早期検査・早期発見・早期治療です。
この記事を見て少しでもクラミジアについて理解を深めていただければ幸いです。