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軟水と硬水の違いとは? 日本の軟水は美容や健康にいいって本当?

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日本の水は「軟水」で、海外の水(硬水)に比べると硬度が低いとよく聞きますよね。軟水のおかげで料理やお茶、お酒が美味しく作れるとか、日本人のお腹に海外の水は合わないともよく言われます。軟水と硬水は何が違うのでしょうか。美容や健康に良い効果があるというのは本当なのか、調べてみました。

軟水になれた日本人と硬水になれたヨーロッパ人

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日本はとても水資源の豊富な国です。国土の7割が山林で、温暖湿潤な気候のおかげで一年を通じて雨がよく降ります。山から海までの距離が短いので川の角度は急で、澄んだ水が常に勢いよく流れています。

物事を惜しげなく贅沢に使うことを「湯水のように(ごとく)」と表現しますが、これは日本が非常に水に恵まれた国であることを示しています。日本ほど水道設備が整っていてタダ同然で大量の水を使える国は世界的にみると珍しいのです。

地下水の量も豊富で、自治体によってはダムや川の水ではなく井戸水を上水道に使用していることもあります。湧き水は大自然の中だけにあるとは限らず、「六甲のおいしい水(現・おいしい水 六甲)」は取水地が神戸の住宅街にあることで有名です。

そんな日本の水の多くは「軟水」に分類されます。一部地域では「中硬水(中軟水)」が採取されますが、水道水は口に合うよう硬度を下げる調整が行われています。

水はヒトが生きていくのになくてはならない物質です。日本人の生活を支えている「軟水」とは一体どのような水なのか、ヨーロッパの主流の「硬水」とは何が違うのか、まとめました。

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計測法はアメリカ式!硬度とはミネラルの含有量のこと

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水の硬度とは、水に含まれるカルシウム塩やマグネシウム塩などのミネラルの量を表しています。「軟水」「中硬水(中軟水)」「硬水」「非常な硬水」の4種に分類され、ミネラル量が多いほど硬度が高くなります。

WHOの基準では…

軟水0~60未満
中硬水(中軟水)60~120未満
硬水120~180未満
非常な硬水180~

と、されています。日本でとれる水の大半は硬度80未満の軟水~中硬水です。一般的に河川の流域面積が広いと水に溶けるミネラルの量が多くなるので、硬度が上がります。日本の河川は流れが速いのであまりミネラルが溶けず、軟水になります。

日本でも一部では中硬水が採取できます。代表的なのは山口県で、秋吉台秋芳洞の石灰岩から炭酸カルシウムが溶けだし、中硬水になっています。

日本の水道水は硬度100以下

日本は国土の7割が山林で、ミネラルを含む岩よりも腐葉土が堆積した土地の方がたくさんあります。山林に降り注いだ雨は腐葉土層を通過して地中に染み込み、地下水になります。結果、カルシウムやマグネシウムをあまり含まない軟水が主流です。

国土のほとんどから軟水が摂れるので、日本人の口に合うのは軟水です。硬水に近い中硬水が沸く地区でも、水道水は硬度100以下になるように調整されています。水道は飲用水に充てられるからです。

硬度が高いほどミネラル量が多くなり、味の癖が強くなります。しかしそれ以上に問題なのは、マグネシウムが大量に溶けた硬水は吸収が難しく、腹痛や下痢の原因になるということです。

日本人は生まれつき軟水に慣れているため、硬度が高めの水を飲むとお腹を壊しやすいです。文字通り「水が合わない」状態になるのです。

ミネラルの少ない軟水は使い道がたくさんある!

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軟水とはミネラルの含有量が少ない水です。というと、硬水に比べて劣っているように感じますが、実際には日常生活に非常に用いやすい素晴らしい水です。

おいしい

軟水はミネラル分が少ないため、味に癖がありません。ごくごく美味しく飲めます。日本の水道は衛生的にも安全ですが、味もフラットでおいしいのです。蛇口からペットボトルのミネラルウォーターと同じレベルの水が出るのは日本くらいのものです。

料理に適している

軟水はミネラルが少ない分、お出汁を取るのに適しています。うまみ成分が水によく溶けます。少なくとも和食には軟水が欠かせません。

和食に欠かせないお醤油にも軟水が向いています。

アメリカンのような浅煎りのコーヒー、日本茶系統のお茶には軟水が向いています。紅茶は硬水よりもよく抽出されるので、本場イギリスと同じ色になるまで待つと苦くなるので注意してください。

赤ちゃん用の粉ミルクを溶かすのも、胃腸に優しい軟水がベストです。

石鹸が溶けやすく、仕上げのすすぎも◎

硬水に比べて軟水のほうが石鹸の泡立ちがいいことがよく知られています。硬水に含まれる成分と石鹸が反応すると、石鹸かすが生まれます。

また洗濯物などをすすいで乾かすとき、ミネラルが多いとミネラルの塊がこびりついて固まってしまうことがあります。実際にイギリスに行ったとき、電気ポットの中が石だらけになっているのを見かけました。軟水ならそのような心配はありません。

石鹸が溶けやすく、すすぎでもよく落ちるので、洗浄効果は軟水の方が抜群にいいです。

ほかにもミネラル分と反応しないため、染め物にも適しています。このように日常生活以外の工業用水でも軟水の活躍の場はたくさんあります。

硬水は使いどころを見極めて!

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一方の硬水はミネラル分が大量に溶けた水です。ヨーロッパの水はほぼ硬水です。水の硬度が高い地域では、真水が飲用に適しません。ワインを水替わりに飲む国があるのはそういった理由があるからです。

ちなみに硬水は酒造りには適しています。ミネラルが酵母を活性化させ、糖分をアルコールに変えるのを助けるので、辛口のお酒ができます。日本酒も中硬水を用いて作ることが多いです。

ヨーロッパの人々は、日本人と違ってほとんどすべての人がアルコールに強いので、昼休憩にワインを飲んでも午後から仕事ができます。うらやましいですね(笑)

またミネラルが多いため美容にいいとされますが、水から摂れるミネラル量は非常に少ないので、軟水育ちの日本人が無理に美容目的で硬水を手に入れる必要はありません。

海外のミネラルウォーターは炭酸水が基本

ミネラルウォーターとは、ミネラルを多く含んだ水ではなく、地下水の中でボトルに入れて販売されている水のことを差します。日本産のミネラルウォーターはほぼ軟水です。

逆にヨーロッパ産のミネラルウォーターはほぼ硬水です。フランスの「Evian(エビアン)」「Vittel(ヴィッテル)」などは、硬度300超えの「非常な硬水」です。「Volvic(ボルヴィック)」のような軟水もありますが、基本的に硬水だと考えましょう。

さらに、源泉から採取した水が炭酸を含んでいることが多いので、ミネラルウォーター≒炭酸水と考えられています。日本で販売されている炭酸入りミネラルウォーターは、採取した天然水にガスを加えて作っています。

飲みやすい軟水は日本最大の天然資源!

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いかがでしたか?軟水と硬水にはそれぞれメリットとデメリットがあります。しかし一般的には軟水の方が使いやすく飲みやすいとされています。日本人が食にこだわるようになったのは、豊富な軟水のおかげかもしれませんね。普段飲むのは軟水で、硬水はここぞというときに目的を持って飲むのがいいと思います。

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VENGA編集部
VENGA編集部です。コンプレックスを持つ女性に寄り添う記事をお届けします。

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