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心拍数を管理してダイエットに最適な運動強度を維持しよう! 持続可能な脂肪燃焼を目指す

キツすぎる運動にはダイエット効果が薄い!?

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運動には「無酸素運動」と「有酸素運動」の2種類があります(正確には両方の要素を併せ持つスポーツもありますが、ここでは除外します)。筋肉を動かすエネルギーを生み出すために酸素を用いるかどうかで区別します。

無酸素運動では酸素を使わず、筋肉内に貯蔵されているクレアチンリン酸やグリコーゲンを分解し、短時間だけ負荷の高い運動をします。逆に有酸素運動では酸素を用いて糖質や脂肪を燃焼し、負荷が低めの運動を長時間続けます。

ダイエット効果が高いのは、体内の糖質や脂肪を燃焼できる「有酸素運動」だということはよく知られています。特に脂肪の燃焼効率が良くなるのは運動開始から20分程度経ってからなので、ほどよい負荷の運動を一定時間以上続ける必要があります。

運動強度が上がると無酸素運動に…

陸上競技でいうと、100メートル走(短距離)は無酸素運動で、マラソン(長距離走)は有酸素運動です。学生時代、体育の授業で、短距離は息を止めて一気に駆け抜けるように指導されましたよね。逆に長距離走は、空気を鼻から吸って口から吐くように言われたと思います。

マラソン(ジョギング、ランニング)の最中、スピードはゆっくりでも一定の速度を守っていればずっと有酸素運動を続けられます。逆に途中でスピードを上げていくと息切れが激しくなり、すぐに走れなくなるほど疲れてしまうはずです。

運動強度を上げるということは、より多くのエネルギーが必要になるということです。運動強度を上げすぎると有酸素運動の割合が減って、無酸素運動の割合が増えていきます。脂肪を燃焼させてエネルギーを作るのではなく、筋肉中のグリコーゲンなどを燃焼させるようになります。

早く痩せたいからといって、一生懸命全力で運動してもあまり意味はありません。もちろん筋トレで筋肉を増やすことも大事ですが、脂肪を燃焼させるためにはほどよい強度の有酸素運動を長く続けることが重要なのです。

体力や心肺能力は人によって違います。同じ運動をしても、運動習慣がある人は楽にこなせて、運動不足の人は息もたえだえになることがあります。心拍数をはかることで、自分にあった脂肪燃焼効率のいい強度の有酸素運動がわかります。

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大きな病気をしたことがない健康な20~30代の女性なら、自身の心拍数について意識する機会はほとんどないと思います。心臓は全身に血液を送り出すポンプで、心拍数とは1分間に心臓が収縮する(ドキドキした)回数のことです。運動をするとより多くの酸素を全身に届けなくてはいけないので、心拍数が増えます。

安静時の平均的な心拍数は?

20~30代女性が安静にしているときの心拍数(安静時心拍数)は、65~75回/分程度です。100回以上だと「頻脈」、60回未満だと「徐脈」といってなんらかの病気が隠れている可能性があります。病的でない範囲なら、貧血や緊張、発熱などで心拍数が上がることは誰でもあります。

アスリートの中には「スポーツ心臓」といって、安静時心拍数が35~50回/分程度になっている人がいます。強い負荷をかけて心肺機能を鍛えることで起こる徐脈で、スポーツする習慣が減ると次第に一般的な心拍数に戻ります。

最大心拍数は加齢とともに下がる

最大心拍数とは、最も心臓の鼓動が早くなったときの限界値のことです。一般的に最大心拍数は加齢に従って減っていきます。

成人の場合「220-年齢」、体力がない人は「215-年齢」が最大心拍数の目安です。運動不足の30歳女性なら、215-30=185回/分が心拍数のMAX値という計算になります。

有酸素運動=心肺機能を高めてくれる

安静時心拍数が同じでも、運動習慣がなく体力が少ない人は、ほんの少しの運動で一気に心拍数が跳ね上がります。心肺機能が弱いからです。心肺機能が弱いと、1回の呼吸で取り入れられる酸素の量が少なく、1回の鼓動で押し出せる血液の量も少なくなります。

1回の鼓動で酸素を含んだ動脈血を押し出す力が弱いので、ポンプ回数を増やして対応しようとするわけです。運動に慣れていないとすぐにバテてしまうのは筋力不足のほかにこういう理由も絡んでいます。

有酸素運動を習慣づけて心肺に適度に負荷をかけていくと、次第に動悸・息切れしにくくなり、より強度の高い運動に耐えられるようになります。

有酸素運動は最大心拍数の60~75%程度を目安に

有酸素運動といっても運動強度は様々です。まったり散歩するのも、ザブザブ泳ぐのも、運動強度が全然違うだけで同じ有酸素運動です。

脂肪を効率よく燃焼させるには、その人にとって適切な負荷の有酸素運動をする必要があります。どの程度の負荷がかかっているかは、心拍数や呼吸数から判断できます。

最大心拍数の60~75%程度の心拍数を維持しているとき、脂肪は最も効率よく燃焼します。

上の例と同じく、運動不足の30歳女性の場合、
(215-30)×0.6=111回/分
(215-30)×0.75=約139回/分

つまり、心拍数が111~139回の状態を一定時間以上維持するよう努めれば、効率よく痩せることができます。心拍数を常に監視しておけば、身体にとって負荷が少ないのか多いのかが一発でわかります!

ちなみに運動強度の単位には、酸素摂取量から求める「METs(メッツ)」のほかに、心拍数から求める「%HMR」や「%HRR」があります。

心電計はスマホと連動したウェアラブル端末がオススメ

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心拍数を測れば最適な強度の運動ができることがわかりました。それでは、どのように心拍数を測ればいいのでしょうか?

心拍計付きの腕時計

スポーツタイプの腕時計の中には心拍計が内蔵されていて、常にチェックできるものがあります。

血圧計のように圧迫して脈拍を感知するのではなく、手首に光を当て、血流量の変化を読み取ることで心拍を測定します(光学式心拍計測)。病院で検査に用いる心電計ほどではありませんが、スポーツに活用する目的なら十分の精度です。

スマホとリンクさせて体調管理に役立てる

最近はスマートウォッチやウェアラブル端末(身体につけるコンピュータのこと)が人気です。Apple Watchを付けている人も珍しくなくなりましたよね。

こういった端末はスマホとリンクさせて、データをやり取りすることができます。歩いた歩数や移動距離、運動時間とともに心拍数も記録することで、運動するモチベーションが上がります。運動による消費カロリーもおおまかに計算してくれるのが嬉しいですね。

ダイエットアプリと連携させて食べたものを記録すれば(レコーディングダイエット)、食事量を抑えつつ運動量を増やすことができます。

科学的なダイエットが効果抜群!

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ダイエットが続かない理由の1つに、結果がすぐに出ないことがあげられます。心拍数を測ることで、効率のいい有酸素運動ができるだけでなく、はっきりとした成果が出ないときのモチベーション維持にも役立ちます。

歳を重ねると筋肉量が減ってどうしても痩せづらくなります。そんなときこそ科学の力を借りましょう。摂取カロリーを減らし、消費カロリーを増やせば理論上痩せるはずです。長期的な視野を持つためにも心拍数による運動強度の管理は大切です。

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