暑いからってそうめんばかり食べてませんか?
2019年7月29日(月)、ついに関東地方も梅雨があけました! 昨年より1ヶ月遅れ、平年と比べても8日遅れと今年の梅雨は長かったですね…! 令和になってすぐの5月には夏日・真夏日が続き、梅雨入りすると一転して肌寒くなり、そして梅雨明けした途端に猛暑日がおとずれ、気温の乱高下っぷりに身体がついていかない方も多いと思います。
かくいう筆者も、6月末~7月頭の寒かった時期にひいた夏風邪がいまだに尾を引いています。幸いなことに熱は下がり食欲もありますが、ちょっとしたきっかけで咳が出るので、毎日のようにツルッと喉越しのいいそうめんや冷奴ばかり食べています。
のど飴もたくさん舐めているので覚悟はしていましたが、この1ヶ月で体重が増えてしまいました。意識的にサラダを食べるようにはしていますが、ビタミン・ミネラル不足で肌荒れを起こすのも時間の問題だと思います。
急激に暑くなると夏バテや熱中症、夏風邪で胃腸が弱り、食欲が落ちやすくなります。まったく食べないよりマシとはいえ、そうめん等の冷たい麺類ばかり食べていると、カロリーオーバーする上に栄養失調を引き起こします。
主な麺類は小麦粉など穀物から作られていて、お米と同じく炭水化物の塊です。麺類が主食の国もあるくらいです。しかも喉越しがよくあまり噛まずに飲み込めるので、気付かないうちにお米より大量に食べてしまいがちです。
そうめんを中心に、夏によく食べられる麺類のカロリーを調べてまとめました。
のど越しよくて食べすぎる!? そうめん一把のカロリーは…
日本の夏の風物詩の一つが「素麺(そうめん)」です。もちろん「ひやむぎ」や「冷やし中華」がお好きな方もいるでしょうし、とろろそばやおろしうどんも美味しいです。暑いときこそ敢えて熱い物を食べる派の方は「ラーメン」「担々麺」こそ夏の麺類だとお考えかもしれません。
とはいえ蕎麦やうどんと違って、そうめんは暑い季節にしか見かけない麺です。冬でもにゅうめんとして食べることはありますが、湯がいたものを麺つゆにつけて食べるのは夏だけでしょう。流しそうめんも暑い季節ならではの食べ方です。
そうめん・ひやむぎ・うどんの違いは太さだけ
そうめんは小麦粉に塩と水を加えてこね、乾かして作る麺です。小麦粉などをまぶして人の手で細くのばすものを「手延べそうめん」、薄く伸ばした生地を帯状に機械で裁断するものを「機械そうめん」と呼びます。関西では手延べ、関東では機械が主流です。
材料的にはうどんやひやむぎと同じです。違うのは太さで、そうめん=直径1.3ミリ未満、ひやむぎ=直径1.3ミリ~1.7ミリ未満、うどん=1.7ミリ以上と分類します。そうめんが夏に重宝されるのは、その細さのおかげでツルツルと食べやすいからです。
帯で束ねられたそうめんの数え方は「束」か「把(わ)」
一般にそうめんは紙製の帯で束ねられています。数え方は「束」もしくは「把(わ)」です。「把」は古代日本において稲穂を数えるため単位でした。片手で握るという意味で、親指と中指で作った輪で握れる量が「一把」とされていました。
稲穂の束のように握れるのでそうめんやひやむぎを束ねたものも「把」と呼びます。ただし一把あたりの量は元々の「把」より少なく、現代のそうめんはグラムで測って束ねています。
一人前は2束(2把)。1束あたりのカロリーは?
あなたはそうめんを食べるとき、何束湯がき(茹で)ますか? 筆者は自分のお腹と相談して決めます(笑)メインディッシュがそうめんのときは3把湯がくことが多いですね。2把だと物足りなくて、4把だとちょっと多いし食べきる前に伸びるからです。
当然のことですがそうめんも一人前の量は決まっています。2把(2束)で一人前です。つまり筆者は食べすぎです……。
1束は50g、2束で100gです。そうめん100g(2束=1人前)あたりのカロリーは、手延そうめんが342kcal、機械そうめんが356kcalです。ただしこれは乾燥した状態で、茹でると表面の小麦粉や油分が落ちるため、126kcalまで下がります。
白米100gが168kcal(1膳140g換算で235kcal)と比較すると若干カロリーは低いですが、白米より大量に食べてしまいがちなので油断するとカロリーオーバーして太ります。
麺類の中で一番カロリーが低いのは?
上で「そうめん・ひやむぎ・うどんは材料が同じで違いは太さ」と書きました。もうお分かりだと思いますが、そうめんが高カロリーということは、ひやむぎやうどんも高カロリーということです。原材料が小麦粉の時点で薄々察していましたが、麺類好きさんはショックですよね。
それでは具体的に麺ごとのカロリーを比較してみましょう。すべて100gを茹でた状態です。
うどん | 105kcal |
そうめん | 127kcal |
ひやむぎ | 127kcal |
蕎麦 | 132kcal |
中華麺 | 149kcal |
パスタ | 165kcal |
意外や意外、うどんが一番低カロリーでした。そうめんとひやむぎは成分表示的には同じ扱いをされます。
パスタ-スパゲティもそうめん等と同じく小麦粉から作る麺類ですが、練る際に卵を混ぜるのでカロリーが高くなります。蕎麦はそば粉につなぎとして小麦粉や卵、山芋などを用いるのでそうめん等よりカロリーが高くなります。
というわけで「そうめん・ひやむぎ・うどん」はむしろ麺類の中ではヘルシーな部類だということがわかりました。そうめん食で夏太りするのは、喉越しの良さから食べすぎるのが原因ということですね。
夏バテ&夏太り対策に野菜や豚肉を食べよう
そうめんは小麦粉に水と塩を加え、練って細く延ばして作る麺です。小麦粉は炭水化物の塊であり、ビタミン・ミネラルはほとんど含まれていません。つまりカロリー(エネルギー)は摂取できても、身体の健康を維持するための栄養素は摂取できないのです。
ビタミン・ミネラルが不足すると身体を動かすのが億劫になります。するとそうめんで摂取したカロリーが消費できません。太っているのに栄養失調という状態は、夏バテを重症化させるので注意が必要です。
そうめんを食べるときは、付け合わせを用意しましょう。またそうめんだけで食事を済まさず、豚肉や夏野菜など栄養素がたっぷり含まれていてカロリーの低い食材を中心にメニューを組み立てましょう。