はじめに
春になりました。かわいらしいパンプスやサンダルがたくさんリリースされていますね。最近は量販店だけでなくネット通販でも靴を買うことができます。1シーズンではきつぶすつもりで、高級な靴ではなく、安価な靴を買う人も多いと思います。
最近は靴のサイズ展開もぐっと増えました。特に日本人に多いとされる、甲高幅広な人のために、靴幅(ワイズ)がE以上の製品が当たり前のように流通しています。専用のコーナーが設けられているお店もありますね。
一方で忘れられがちなのが「幅狭」の人です。JIS規格によると、靴の幅は(狭い方から)A、B、C、D、E、EE、EEE、EEEEと規定されています。日本人の平均はEです。Cまではカバーされていることが多いのですが、BやAの靴が欲しい場合は専門店で買うかオーダーする必要があります。
幅広の人は、一般的な靴だと窮屈なため、自分が幅広足だと気づくことができます。しかし幅狭の人は一般的な靴を履けてしまうため、自分が幅狭足だと気づくのに時間がかかります。足全体が靴の中で前滑りして、指先などが靴にあたるため、幅広足だと勘違いしている人もいます。
靴選びがうまくいかない人は、もしかすると幅狭足さんかもしれません。いまいちど自分で測り直し、場合によっては靴の専門家にフィッティングしてもらうことをオススメします。
足のサイズの測り方
一般的に「足(靴)のサイズ」といわれているのは、足のかかとから指先までを図った足長です。日本人女性の平均は23.5cmだそうです。
ぴったりの靴を探すためには、足長だけでなく足囲(そくい)も必要です。足囲は親指と小指の下の一番でっぱっている部分をぐるりと囲むようにメジャーで測ります。
ちなみにわたしも幅狭な足に長年悩まされています。フィッティングしてもらった結果、24cmのA幅でした。
長年幅の合わない靴で過ごした結果、足が変形してしまっているので、現在はセミオーダーの靴と中敷きで足の形を矯正しています。ある程度矯正が進んだらオーダーメイドで靴を作る予定です。
幅狭足さんの特徴
日本ではやはり幅広足さんが多いので、なかなか幅狭足さんの苦労は理解されません。量販店タイプのシューズショップでは、店員さんにも伝わらないことがほとんどです。ここでは幅狭足さんあるあるをまとめました。
なにを履いても靴擦れを起こす
足長があっていても幅があわなければ、靴の中で足が動き、靴擦れに繋がります。日本で一般的に流通している靴の幅はEです。ある程度は中敷きで対応できますが、著しく細い人が履ける靴はほとんどありません。
サンダルを履くと足の指が地面につく
足幅が狭いため足がサンダルの中で止まらず、前に滑ってしまいます。ストラップでも防ぐことができず、指先が地面についてしまいます。中滑りのしすぎで指が変形し、ハンマートゥになります。
スリッパがはけない
なかなか理解されないのが「スリッパがはけない」ことです。標準的なスリッパの幅に比べて足幅が狭すぎて、すっぽぬけてしまうのです。大人用スリッパをはいている子供を想像してください。とてもではありませんがまともに歩けません。
ストラップシューズでもガバガバする
幅が細すぎるとストラップがついていても足が前にすべるのを防げません。物理的にストラップを短くするくらいしか対処法がありません。
正しく歩けない
わたしは、小学校から大学までずっと体育の時間に「歩き方がおかしい」と指摘されてきました。しかし原因が靴にあったとわかったのは30代になってからです。
足幅が細い人のほとんどは正しく歩けないそうです。靴を足で持ち上げ運ぶような歩き方が身についてしまうからです。
オーダーメイドしないといけない
スニーカーならば無理やり紐で縛り上げればなんとかなりますが、パンプスはダメです。セミオーダーかオーダーして作らなくてはいけません。市販の靴に比べると高いのですが、歩くことは生きる基本なのであきらめるしかありません。
ほかにも色々あります。特に困るのが正しく歩けないことです。内股になり、X脚の原因にもなります。なによりなかなか理解されないのが辛いと思います。
まとめ
足幅が狭い人ならうなずいてくださる内容だったと思います。また自分では気づいていないけれど、実は足幅が狭い人も大勢いると思います。靴が合わなくて悩んでいる人は、一度シューフィッティングを受けることをオススメします。