肉体が酢を求める夏
夏になると酢の物を食べる機会が増えますよね。子供のころは給食にタコときゅうりを酢で和えたものが出ると、ものすごくテンションが下がったものですが、アラサーになった今はむしろ大好物になりました。
身体が酢の物を求めるようになるんですよね。7月に入ってからは毎晩のようにもずくを食べています。もずく係数(※食費におけるもずく代の割合)が急増したことは悩ましい事実ですが、もずくのおかげでなんとか毎日を生き延びていると考えれば安い出費だと思います。
お酢は身体にいい調味料です。最近はコンビニでもりんご酢や黒酢のドリンクが販売されていますね。黒酢ダイエットも人気です。
特に夏場は酢の物を食べたり、お酢を飲むことで暑さで弱った身体を回復させることができます。
しかし子供のころの私がそうだったように、酢の物は好き嫌いの分かれる食べ物です。私もほんの数年前までは大嫌いで、居酒屋のお通しで出たときくらいしか食べませんでした。ですのでお酢が嫌いな人の気持ちはとてもよくわかります。
お酢が嫌いな人にオススメなのが「ビネガードリンク」です。お酢をジュースのように飲みやすくしたドリンクです。りんご酢ジュースなどもビネガードリンクの一種です。お店で買ってきてもいいし、自作すればお好みの味に調整できます。
この記事では美味しいビネガードリンクや、作り方について解説します。
お酢は身体の内側から調子を整えてくれる
酢はお酒を発酵させて作る調味料です。料理の基本の「さしすせそ(※)」の「す」にあたります。殺菌・防腐効果が高いので、夏場にうってつけの調味料です。
一般的に調理に用いるのは穀物酢で、なかでもお米が原料の米酢が主流です。健康食品として人気の黒酢はもち米ともみ殻から作られています。りんご酢やワインビネガーは果実酢と呼ばれ、ここ10年で知名度が上がった「バルサミコ酢」はイタリア産高級ぶどう酢です。
クエン酸が消化不良を改善
酢の主成分である酢酸(さくさん)は体内で「クエン酸」に変化します。炭水化物を消化してエネルギーに変えるためには、クエン酸やビタミンBが必要です。夏は暑さで内臓が弱るため、消化不良を起こしやすい季節です。酢の物を食べるとクエン酸が生成され、消化不良が改善されます。
すっぱいものを口に含むと唾液がたくさん出ます。実は唾液だけでなく胃液も分泌が盛んになります。すると胃腸の働きが活発になり、食欲が増します。夏バテしているときこそ酢を摂るべきです。
ほかにも、クエン酸はビタミンやミネラルを吸収する手助けをしてくれる上に、疲労回復に効くという研究結果もあります。(筋肉にたまった乳酸を分解する力がありますが、今日では乳酸は疲労の原因ではないとされています。しかし乳酸を分解する仕組みの一部が疲労回復に役立っているのではないかと考えられています。)
アミノ酸がターンオーバーを促進
お肌の細胞は約28日周期でターンオーバーします。全身のお肌は常にそうして新しい細胞と入れ替わっています。
ストレスや疲労がたまるとターンオーバーが正常に行われなくなります。また代謝が落ちるとターンオーバーが遅くなります。お酢に含まれるアミノ酸はターンオーバーを促進してくれるので、美肌作りにもってこいです。
クエン酸がビタミン類の吸収力を高めてくれるので、紫外線でダメージを負った肌の修復にもぴったりです。
(※)料理の「さしすせそ」
さ=砂糖
し=塩
す=酢
せ=醤油(せうゆ)
そ=味噌
ビネガードリンクでビタミン吸収量UP↑↑↑
お酢を摂取すると身体にいいとわかっていても、酢そのものを飲むのは大変ですよね。ビネガードリンクはお酢を飲みやすく加工したドリンクです。コンビニで手軽に変える安いものから、美容成分がたっぷり配合された高級なものまで豊富に商品が開発されています。
市販品を飲むのもアリですが、市販品をアレンジしたり自作したりすれば自分の体調やお悩みにあったドリンクが作れます。フルーツを加えたフルーツビネガーは、そのまま飲んでも美味しいし、炭酸割りにもできるし、ドレッシングとしても使えます。
日常生活に簡単に取り入れられるので、フルーツビネガー作りがにわかに人気を集めています。
手作りフルーツビネガーは2~3週間程度でできる
1からフルーツビネガーを作る場合は、密閉できるビン(保存容器)に、「酢」「好きな果物」「氷砂糖」を入れて、ときどき揺すって混ぜながら冷暗所においておきます。
このときに用いるお酢や果物を工夫したり、酢・果物・糖分の配合比率を変えることで、味や栄養素を自在に操ることができます。
既成のフルーツビネガーと混ぜるだけのお手軽版も!
自家製ビネガードリンクは出来上がるまでに時間がかかりますし、管理が難しいですよね。あまり忙しくなくて自宅にいる時間が長いなら、しばしば様子を見ることができますが、お盆を前に仕事量が増えているであろう社会人にはオススメできません。
そんな方にオススメなのは、既製品のフルーツビネガーをアレンジするレシピです。フルーツビネガーといえばりんご酢が真っ先に思い浮かびますが、最近は様々な果物からフルーツビネガーが作られています。イチゴやキウイ、ブドウ、ベリー類……きっと好きな果物製のものがあるはずです。
フルーツビネガーをアレンジするときは、ビタミンCの多い果物を入れ、冷やした炭酸水で割ると口当たりがよくて飲みやすいです。レモンはもともと酸味があるので、ビネガードリンクとは相性がいいです。レモンだけだと酸っぱすぎるので、ハチミツを加えるとほどよい甘みが出ます。
まとめ! ビネガードリンクで上手に酢を摂取しよう
いかがでしたか?ビネガードリンクは消化能力の落ちた胃腸に優しく、疲労回復に効果がある上、さまざまな美容効果も期待できる万能ドリンクです。食欲がない朝はフルーツビネガーを飲んで、身体の内側から活気を取り戻しましょう。お酢のパワーで夏バテを回避しつつ、美白美肌も作れちゃいます!