はじめに
ここ数年異常気象が続いていますが、2018年は別格です。1月と2月は大寒波が襲来し、3月になった途端気温が急上昇。桜の開花は史上1、2を争うほど早く、かと思えば寒の戻りで雪がチラチラ。
4月前半だけで最高気温が25度を超える夏日が2日もあり、第3週末(4月21日、22日)には30度まで到達して真夏日になるのではないかと予測されています。朝晩はまだまだ冷えるので、外出時には上着と日傘を持ち歩かねばなりません。
ゴールデンウィーク中に27度くらいまで気温が上がるのはよくあることですが、さすがに4月の半ばすぎに30度というのは驚きですよね。気象庁では、最高気温が25度を夏日、30度を真夏日、35度を猛暑日と定義しています。東京では7月の平均気温が30度前後です。夏ですね…。
つい最近まで最高気温が10度以下になる日があったので、まだ夏服の準備が済んでいない人も多いと思います。幸い、気温が急上昇するのは週末です。服装も含めて熱中症対策は万全に整えておきましょう。
都市圏のヒートアイランド現象
近年、東京の夏は異常な暑さを記録し続けています。2017年こそ冷夏でしたが、ゲリラ豪雨に襲われているときなど「まるでスコール。熱帯だな」と思います。
本州の大部分は温暖湿潤気候(温帯湿潤気候)です。夏が高温で、雨がたくさん降るという特徴があります。日本は同じ気候の地域の中では冬が寒いので、四季がハッキリしています。
東京は北緯35度ぐらいの位置にあります。本来もっと涼しいはずです。しかしコンクリートジャングル(死語!)である東京は、年々ヒートアイランド現象が酷くなっているんです。都市部はどこも暑くなっていますが、東京の暑さは段違いです。
夏になるとたいていの人が熱中症対策をしますが、春や秋はつい油断してしまいます。
ラニーニャ現象で平均的に気温が上がり気味のところにヒートアイランド現象が重なり、南風が吹き付けてくると、2018年4月のようにあっという間に夏のような気温になります。
まだ熱中症対策を行っていないシーズンに暑くなると、若くて健康な成人でも熱中症になるリスクが高くなります。
空調をつけるのをためらわない
熱中症で倒れるお年寄りが多い理由をご存知ですか?
子供と同じで体力がないからというのもありますが、高齢者特有の事情があります。それは空調(エアコン、冷房)になかなか頼らないということです。
高齢者は若い時よりも様々な感覚が鈍くなっています。気温の変化も感じにくく、かなり暑くなるまで「暑い」と自覚できないのです。だから猛暑の中で冷房を付けずに亡くなるパターンが多いのです。
また、我々と違って夏がもっと涼しかった時代を知っているので、「(日付的に)冷房をつけるのは早すぎる」とためらいがちです。
現代日本の暑さは尋常ではありません。節電意識は大事ですが、それで身体を壊しては元も子もありません。4月に冷房をつけてはいけないなんて法律はありません。特に花粉症が酷く、窓を開けることができない人は機械に頼るべきです。
大前提として、水分補給を怠らないようにしてください。喉が渇いてから飲むのは遅いんです。一気にたくさん冷たい水を飲むのではなく、こまめに一口ずつ室温程度の水を飲むのがベストです。
まとめ
皆さん、覚悟はいいですか? 夏はまだ先なのに真夏日が迫っています。涼しい服を用意して、水分補給と換気に気を付けてくださいね。もちろん外出時には帽子をかぶるか日傘をさして、体温の急上昇を避けるようにしましょう。