通販が増えて物流がパンク!
ネット通販やフリマアプリの普及によって、数年前から宅配便の量が激増しています。しかしトラックのドライバーなどの人材は不足し、荷物の配達遅延は常態化しつつあります。2017年末にはお歳暮で日本郵政がパンク、2018年春シーズンには引越し難民が発生しました。
ヤマト、佐川、日本郵政の3社は配達料を値上げし、Amazonではデリバリープロバイダと呼ばれる中小の配達業者も動員しています。しかし物流の現場は忙しくなる一方です。働き方改革のしわ寄せで、非常にブラックな環境に置かれている非正規社員も大勢います。
宅配の遅延が慢性化している大きな原因は、単純な荷物量の増加以上に、再配達の増加だと言われています。時間指定を守ってくれない業者には腹が立ちますし、受け取り損ねてしまったときには申し訳なくなります。
最近は再配達を減らすために、宅配ボックスが導入されるようになりました。個人宅に備え付ける人や、住人共用の宅配ボックスが設置されているマンション・アパートも増えています。
住んでいるマンションに宅配ボックスがない場合、個人でも設置できるのでしょうか?
個人用の宅配ボックス
2018年5月現在、さまざまなタイプの個人向け宅配ボックスが販売されています。大きくわけて南京錠タイプと暗証番号タイプがあります。南京錠タイプの方が安くて使いやすいですが、荷物を盗まれる危険性は高めです。
一方暗証番号タイプは、配達員が設定した暗証番号を不在票に書き込んでもらうか、帰宅後に電話して暗証番号を確認します。安全性は高めですが、番号を書き忘れたり電話がつながらないときは開けられないという問題があります。
どちらも一長一短ですが、おそらくそのうち車のキーのようにスマート認証であけられるものが増えるのではないかと考えられます。
サイズも様々で、大きい荷物も入るものや小型のもの、保冷機能のついたものなどがあります。配達予定がない日は折りたためるタイプが人気です。家のドアノブとワイヤーでつなぐことで、ボックスごと盗まれないように固定します。
個人的なオススメは保冷タイプです。食べ物でなくても、日差しに当てたくない荷物全般に使えます。雨が吹き込んでも濡れる可能性は低いでしょう。
宅配ボックスはホームセンターまで行かなくても、それこそネット通販で購入できます。ひとまず安いもので試してみて、使い勝手がよければ防犯度の高いものに買い替えるというのも手です。
勝手に設置していいの?
マンションやアパートの外廊下は「共用部分」と呼ばれ、住人全員に平等に使う権利があります。一般的に共用部分に物を置くのはルール違反、マナー違反とされています。特に大きいものは、災害時の逃げ遅れなどに繋がるため明確に置くことを禁止されている場合もあります。
一番確実なことは、マンションのオーナー(大家)や管理組合に問い合わせることです。集合住宅は大規模になればなるほど、1人1人がルールを守って生活することが大切になります。
宅配ボックス程度ならOKというマンションもあるでしょうし、管理費から共用の大型ボックスを買うことになるかもしれません(その場合管理費が上がるかもしれません…)。宅配ボックス狙いの泥棒を引き寄せないために禁止されている可能性もあります。
そして残念ながらオートロックのマンションは、個人で設置しても意味がありません。個人で設置できない場合は、コンビニ受け取りや宅配業者の事業所受け取り、スーパーなどにある地域専用宅配ボックス受け取りを指定しましょう。
マンション住まいでも検討の余地あり
集合住宅でも宅配ボックスを設置することは可能かもしれません。不在票が多い場合は検討してみてください。自宅にいるのに受け取れなかった! というストレスも減ると思います。