はじめに
2018年になってから異常気象続きですね。1月2月は大寒波に見舞われ記録的な豪雪になり、3月に入ると気温が急上昇。4月に初真夏日。5月も継続して7月並みの気温が続きながら、日本列島で真夏日と積雪が同時に同時に観測される始末…。
この記事を書いている2018年5月22日も、編集部のある世田谷区の最高気温は25℃と夏日を記録しています(室内温度は27℃です)。すでに社内には半袖の人もいますし、冷え性で毎年5月ごろはまだ震えている筆者ですら、トップスは5分丈です。
総務省消防庁の5月22日の発表によると、5月14日~20日の1週間で救急搬送された熱中症患者は全国で957人にのぼったそうです(うち1名が亡くなりました)。都道府県別では埼玉が82人と突出して多く、東京は54人で4位でした。
急激に気温が高くなったことや、暦(5月)と気温(7月並み)のギャップで、まだ心身ともに「夏」という季節に対応できていない人が多いようです。
自覚している以上に身体は暑さでやられています。早めに水分補給をして、熱中症を予防しましょう。
5月としては記録的な暑さ
毎年GWごろに一度は暑くなるものですが、2018年5月は夏日・真夏日がずっと続いています。観測史上初だとか。
ここで気象用語をおさらいしておきましょう。
夏日=最高気温が25℃以上の日
真夏日=最高気温が30℃以上の日
猛暑日=最高気温が35℃以上の日
東京の1981年~2010年の5月最高気温の平均は22.9℃。いかに暑いかがわかりますね。気温的には7月半ば~下旬並みの暑さです。湿度が低い分、夏本番よりも不快指数は低めですが、だからこそ熱中症の危険が高まるとも考えられます。
日本の夏は高温多湿です。日本よりも平均気温が高い国はいくらでもありますが、日本ほど湿度が高い国はそうそうありません。湿度が低ければ気温が高くても案外快適に過ごせます。
7月並みに暑いのに、7月より体感温度が低いから、水分補給が遅れてしまうのです。
喉が渇く前に水分補給!
涼しい格好や、直射日光を遮る帽子・日傘なども大切ですが、熱中症をふせぐには水分補給が何よりも大事です。
私たちの身体は、私たちが想像する以上に水分を欲しています。喉が渇きは水分補給を促す合図なのですが、喉が渇くということはすでに体内の水分量はかなり減ってしまっています。喉が渇いてから水分補給をするのでは遅いのです。
大前提として喉の渇きを我慢してはいけません。水分は汗になり、汗が蒸発する際の気化熱で人間は体温を下げます。汗をつくる水分が減ると体温を下げられなくなり、熱中症を引き起こします。喉が渇いたら速やかに水分を補給しましょう。
いま喉の渇きを感じていなくても、こまめに一口ずつ水分を摂取するようにしましょう。汗が大量に出ているわけではないのなら、スポーツドリンクでなくても大丈夫です。
もし気分が悪くなったら速やかに涼しい日陰に移動し、身体を休めてください。初期症状なら体を冷やすことで回復できます。頭痛やめまい、吐き気などで身動きが取れなくなったら、遠慮せず近くにいる人に助けを求めましょう。自分の命を守れるのは自分だけです。熱中症は我慢するほど悪化します。
まとめ
夏と違って身体の準備も心構えもできていない5月。熱中症を予防するには、1人1人が意識的に水分を取り、無理をしないことが大切です。常に水分は持ち歩くようにしましょう。また周囲に具合の悪そうな人がいたら、できる範囲で助けてあげてくださいね。