はじめに
記録的な厳冬となった2018年冬シーズン。2月も中旬にさしかかりましたが、春の陽気の訪れはまだまだ遠そうです。みなさん厚手のコートやジャケット、冬用ブーツなどでしっかり防寒されていると思います。
しかしどんなときでもオシャレを楽しみたいと思うのが女心というもの。着ぶくれなんてもってのほか、どんなに寒くても薄着を貫きますという人もいますよね。
逆にいくら着ても身体が温まらず、着ぶくれしすぎてベイマックスのようなシルエットになっている人もいるはず。外見の不格好さには目をつむるとしても、冬服は想像以上に重いので、肩こりの原因になってしまいます。
オシャレな薄着でも温活ができるよう、衣類の素材や効果的な重ね着の方法、重点的に温めるポイントなどを見ていきましょう。
軽くて保温性に優れた素材
着ぶくれしないためには、薄手で保温性にすぐれた衣服が必要です。特に素肌が触れるインナーは重要です。東レとユニクロが共同開発したヒートテックは、革命的ともいえる商品で、すっかり冬のインナーの定番となりました。
温活にぴったりなのは、保温性・吸湿性が高い素材です。
寒い季節は、かいた汗があっという間に冷えて体温をうばっていきます。歩いていると熱いくらいなのに立ち止まったら寒くてたまらないなんてことはよくありますよね。汗をかくほどではなくても、人は皮膚呼吸をしているので、水分や湿気をすばやく吸収してくれる素材・乾きやすい素材がベストなのです。
コットンやウール、レーヨン、シルクなどの素材が用いられているインナーを探しましょう。ウールは軽さに優れています。シルクは肌が弱い人も着られて、熱伝導率が低いので身体を冷えから守ってくれます。
重ね着で暖かい空気を逃がさない
皆さんは何枚ぐらい重ね着していますか?
アウターを含めて3~4枚という方が多いのではないでしょうか。中には「十二単か!」とつっこみたくなるほど重ねまくっている人もいるかもしれませんね。
実は重ね着の順番を工夫することも温活なのです。ただ闇雲に重ね着しても身体は温まりません。大事なのは服と服の間に暖かい空気をキープしておくことです。
1枚目(肌着)
肌に触れるインナーはとにかく保温性・吸湿性・伸縮性が高く、身体にフィットするものを選びましょう。ヒートテックなど汗を吸収して発熱する素材(吸湿発熱繊維)がオススメです。
ちなみにヒートテックのようなぴったりした素材を重ね着しても、空気の層ができないので意味がありません。
2枚目
1枚目のインナーとの間に隙間ができる少しゆったりとしたものを選びましょう。コットンは吸水性は高いのですが、乾くのが遅いので、1番下のインナーより2枚目以降に着ると身体が冷えません。薄着が好きな方は2枚目を省略してもかまいません。
3枚目
アウターの下にあたります。ニット素材やフリース素材のゆったりした服を着て、暖かい空気を服と服の間に閉じ込めるようにしましょう。
4枚目(アウター)
いよいよアウター(コートやジャケット)です。冷たい外気を遮断する必要があります。裏地のついたものを選びましょう。撥水加工のされたダウンジャケットなどがオススメです。
暖かい空気の層を意識することで、気太りや肩こりから解放されます。一度お手持ちの服装を見直してみてください。
4つの「首」を温めよう
私たちの身体には「首」が4つありますが、わかりますか?正解は「首」「手首」「足首」そして「くびれ(腰首)」です。腰はダジャレっぽいですが、「月(にくづき)+要(かなめ)」と書くぐらい、身体の中では重要な部位なんですよ。
首・手首・足首に共通しているのは皮膚がとても薄いということです。しかも大事な血管が皮膚の表面近くを通っています。脈をはかるとき手首を用いるのは、脈動がわかりやすいからです。
皮膚が薄いということは熱が伝わりやすいということです。首・手首・足首を保護すると、自然と血液も温まり、全身に熱を届けてくれます。
くびれこと腰は身体の中心部に近く、内臓や大きな血管が通っています。腰を保護することは、中心部の温度を下げないことと等しいのです。腹痛や腰痛を防げますし、子宮も温まるので生理痛が軽くなり、妊活にも効果が得られるでしょう。
首
首には頸動脈という太い血管が通っています。また心臓から出発した血は上行大動脈を通り、胸骨角(鎖骨の中心部下)のあたりで弓のようにカーブしながら、頭部と全身にわかれ流れていきます。
心臓を出たばかりの血液が冷えると、全身が満遍なく冷えてしまいます。また首の血行が悪くなると肩こりや頭痛につながるので、絶対に温めるべきポイントといえます。
襟ぐりが広くあきすぎていない服を選び、マフラーやスヌードをつけて冷たい風と触れないようにしましょう。室内でもネックウォーマーをつけると冷えを防げます。オススメはフリース素材のものです。安価で軽く、カラーバリエーションも豊富です。洗濯しやすいのもポイントが高いですね。
またスヌードやストールは気温や気分によって巻き方を変えられるので、ベーシックなものを一つ持っておくとなにかと便利ですよ。手芸素材も簡単に手に入るので、自作するのも楽しいかもしれません。
手首
手や指先の冷えが身体の中心部に戻ると、体温が下がってしまいます。手指を冷やさないためにも、冷えた血液を少しでも温めるためにも手袋をつけるようにしましょう。
オススメはスマホ対応の手袋です。スマホを操作するときに脱がなくていいので、なくす心配がありません。また指先が出ているタイプのハンドウォーマーなら、室内で作業をするときにつけていても邪魔になりません。
足首
足先はもっとも心臓から遠く、地面に接している時間が長いので、とにかく冷えます。靴下をはくことはもちろん、自宅でもスリッパなどを用いて素足で歩かないようにしましょう。
靴とパンツの裾の隙間から冷たい空気が入り込まないよう、スニーカーカットではなくくるぶしをきちんと覆うタイプの靴下を選びましょう。裏起毛タイプや唐辛子成分配合のもの、中敷きタイプのカイロなどさまざまな足元温活グッズがありますので、自分に合うものを用意してくださいね。
冷え性が酷い人は、レッグウォーマーやひざ掛けを使うと症状が軽減されます。
腰
短いトップスは避けましょう。腹部が冷たい空気に触れないように気を付けてください。起き抜けに腹痛を起こす人は、寝ている間にお腹が冷えている可能性が高いです。腹巻や毛糸のパンツを着用すると寒さで目が覚めることも減るでしょう。
まとめ
いかがでしょうか。何気なく着ている服の素材や重ね順を見直すだけで温活ができます。薄着になると身体を動かしやすくなるので、自然と血行も改善されていきます。おしゃれをあきらめずに冬を乗り切りましょう!