はじめに
紫外線を防ぐことは、シミの原因を作らないために大切な方法です。秋になり、日ざしがやわらいでくる季節には、紫外線も含めてどのようなケアがシミ対策になるのでしょうか。
秋も紫外線対策は必要?
風も涼しく過ごしやすくなってくると、日焼け止めや日傘といったアイテムなしで外出することも多くなります。真夏を過ぎた後の、秋に取るべき紫外線対策について見てみましょう。
紫外線のピークは5月~8月
東海大学総合化学技術研究所などのデータによると、シミやシワの原因となる紫外線量は5月から8月にかけてがピークとなっています。この時期に日焼けをしないよう、できるだけ紫外線を避けることがシミ対策に繋がります。
秋になっても油断は禁物
8月を過ぎ、秋になっても紫外線の量が大幅に少なくなるわけではなく、9月や10月でも、紫外線量はピークの半分ほども残っています。夏が過ぎたからといって、油断して対策をせずに外出してしまうと、その分だけ紫外線を浴びることになり、シミやシワの原因を作ってしまうことになります。
露出している部分のケアは念入りに
涼しくなると長袖やタイツなど、肌を隠す服装が増えますが、手や顔といった常に露出している部分ほどシミができやすく、できてしまうと目立つものです。秋も引き続き日焼け止めを塗るなど、外出時の対策には気を抜かないことをおすすめします。
夏と秋では日焼け止めの選び方が違う?
シミ対策のために使用するスキンケアアイテムにはさまざまな種類があります。紫外線を遮断するのが目的の場合、夏と秋では選び方に違いがあるのでしょうか。
SPFは高いほどよい?
日焼け止めや紫外線対策で化粧品を選ぶ際に、効果の目安として「SPF」の高さを見ることが多いと思います。SPFの数字が高いほど紫外線を遮る効果も高くなりますが、実はSPFが高いほど、肌にかける負担も多くなってしまいます。海辺や屋外フェスなど、強い日ざしに長時間あたるのでなければ、SPFは30を超えないものの方が肌への負担は少なくなります。
紫外線には種類がある
紫外線量のピークを考えるときに、併せて知っておきたいのは紫外線の種類です。紫外線にはUV-A、UV-B、UV-Cの3種類があり、UV-Cはオゾン層でカットされますが、UV-AとUV-Bは地上まで降りてきます。前出の研究所のデータによると、UV-Bは夏と冬では5~6倍もの差があるのに対して、UV-Aは冬でも夏の半分ほどの量があります。
どちらもシミやシワの原因となりますが、SPF値はUV-Bに対する効果の目安しかわからないため、秋や冬のシミ対策としては、UV-Aに対する効果がわかるPA値の記載を見る必要があります。
秋のシミ予防対策にはPA値がわかるアイテムを
UV-Aを防ぐ目安となるPAの値はプラスの記号で表示されており、+から++++まであります。秋冬のシミ予防対策には、このPA値を見て選びます。1~2時間ほど屋外を散歩する予定があるなら、PA値は++~+++程度のものがおすすめです。
夏に受けた肌ダメージを回復しよう
秋には、紫外線以外にもシミ対策として気をつけたいポイントがあります。シミを作らないためには、夏に受けた肌ダメージをしっかりと癒すことが大切です。
乾燥する前にしっかりと保湿を
強い紫外線や効果の高い日焼け止めでダメージを受けた肌をそのままにしていると、冬の乾燥が始まったときにうるおいが失われて、ターンオーバーがうまくはたらかないこともシミの原因になります。
季節の変わりめである秋のうちにしっかりと保湿を行い、肌の水分量を充分キープすることもシミ対策には大切です。具体的には、湿度の高い夏よりも保湿効果の高い化粧水に変えたり、クリームや美容液をプラスするとよいでしょう。
バランスの良い食生活で肌を健康に
夏バテで食欲が落ちていたり、冷たいものなど偏った食生活が続くことも、肌のターンオーバーをさまたげてシミの原因になりやすいものです。ビタミンやミネラルが豊富な秋の味覚をたっぷりと摂り、おいしく楽しんで肌の健康を取り戻しましょう。
十分な睡眠や運動もシミ対策に
良質な睡眠や適度な運動は体の新陳代謝を促すと同時に、お肌の新陳代謝も高めるはたらきがあります。夏は熱帯夜で睡眠不足が続いていたり、暑さで運動不足になりがちなので、秋に入って涼しくなったら意識して体を動かし、充分な睡眠を摂ることも意識して行うとよいでしょう。
まとめ
シミを作らないために、夏にはとにかく紫外線をカットすることばかりに意識を向けがちですが、代謝を上げたり栄養を与えるなど、秋に上手にケアができれば、シミを防ぐのはもちろん、できてしまったシミも薄くしたり、目立たなくすることが可能です。UV-A対策と保湿に気をつけながら、暑さで崩れがちだった生活のリズムを正しく戻して、美しく健康的な肌をキープしていきたいですね。