花粉症?風邪?はっきりと違いが分かる症状とは?
くしゃみや鼻水だけでなく、花粉症でも風邪でも同じような症状が出ることはよくあると思います。ですが、ここで紹介する症状は、花粉症と風邪とでははっきりと違う点が分かっています。判断しやすい点ですので、参考にしてみてください。
目がかゆい
風邪の症状には、目がかゆくなることはほとんどありません。花粉症の症状として、目に直接花粉が付着するので、かゆくなるのです。詳しく説明すると、目に付着した花粉を外に出そうとして、身体の免疫機能が過剰に働きアレルギー反応が起こるのです。
涙が出やすくなったり、ひどいかゆみが起こります。目をこすりすぎて結膜や角膜に傷をつけてしまい、症状をさらに悪化させてしまうので、注意が必要です。
咳が出る
風邪でよくある症状ですが、花粉症ではのどの違和感までで、ひどい咳が出ることはあまりありません。
しかし、最近ではアレルギー反応によって多く分泌された鼻汁が少しずつ喉のほうへ落ちていき、花粉を排除しようと、咳の原因になることも増えてきました。
発熱
風邪では、微熱・高熱が出やすいのに対し、花粉症では高熱はほとんどでません。しかし、微熱については、花粉症でも見られる場合があります。
頭痛がする
風邪では、よく見られる症状ですが、花粉症ではあまり見られません。しかし、花粉症の症状が強く出ていて鼻がつまると、脳へ供給される酸素の量が不足して頭痛になる場合もあります。花粉症が原因の頭痛の場合は、鼻の通りを改善すると改善されるそうです。
悪寒・嘔吐・下痢
風邪の場合は起きる症状ですが、花粉症ではほとんど起こりません。
花粉症か風邪か判別できない症状
以下の症状は、花粉症か風邪か、区別をつけるのが難しいものです。しかし、特徴に違いがありますので、それで判断することができます。
喉が痛い
花粉症でも風邪でも、喉が痛くなることが多いです。区別の仕方は、風邪の場合は、唾をのみ込んだ時に痛みがあります。
これに対して、花粉症の喉の痛みは、つばを飲み込んでも痛みがないのが特徴です。また、花粉症では喉がかゆみを感じることがあります。
鼻水が出る
風邪の場合は色が黄色く濁っていて粘度があります。この黄色い鼻水は、風邪の原因となるウイルスや、そのウイルスと戦った後の白血球の残骸が含まれています。
これに対して花粉症の鼻水は、無色透明でさらっとしていて粘りがありません。顔を下に向けると、突然鼻水が出てきて困ってしまうことも多いと思います。
鼻が詰まる
鼻づまりに関しては、風邪の場合に比べて花粉症の方が重症化する場合が多いです。特に両方の鼻穴が詰まってしまったり、いくら鼻をかんでも詰まっていたりで悩まされることが多いと思います。
くしゃみが出る
花粉症のくしゃみの方が、重症です。風邪では連続してくしゃみが出ても2~3回程度ですが、花粉症の場合は、鼻から入った花粉をくしゃみで外に出そうとするアレルギー反応ですから、止まらなくなります。頻度が高く、また回数が連続で起こることが多いので、ひとたびくしゃみが始まると、厄介ですね。
花粉症と風邪の鼻水の違い
花粉症などのアレルギー性鼻炎と、風邪の場合の鼻水の違いをもう少し詳しく説明します。
それぞれの特徴の違いにより、鼻水の原因を知ることができます。
花粉症の鼻水の特徴
花粉症の場合、鼻水が出る原因の多くは、外部からの異物を排出させるためです。原因としては、風邪の場合と同じですが、鼻汁自体の特徴として、透明でサラサラであることです。これは身体の防御反応が過剰に働いたもので、異物を流し出そうと鼻水を大量に出してしまう症状なのです。
もう一つ花粉症の鼻水として特徴は、朝と夜に鼻水・鼻づまりが起きやすい傾向にある点です。この時間帯は副交感神経が優先されますが、モーニングアタックと呼ばれている症状です。
風邪の鼻水の特徴
花粉症と同様、異物を体外に排出させようと出てくる鼻水ですが、その状態は変化していきます。最初はサラサラで透明な鼻水ですが、風邪の症状の悪化とともに、段々ねばねばした黄色や緑色の鼻水になっていきます。
このように色が変わる鼻水が出た場合は、本格的な風邪にかかってウイルスと戦っている状態であるということがわかります。また、黄色から緑色まで変化した場合は、鼻の奥が炎症を起こす副鼻腔炎の可能性もありますので、病院でしっかり診察してもらいましょう。
花粉症・風邪・インフルエンザの見分け方はこれ!
花粉症・風邪・インフルエンザには、どのような症状の違いがあるのでしょうか?
また、病院での検査方法についてご紹介します。
花粉症の症状と検査方法
・熱はほとんど出ず、出ても微熱どまり。
・鼻水は、さらさらでたくさん出る。
・くしゃみは何度も、時には数十回続けて出る。
・鼻づまりの症状はひどく、長く続く。
・喉は痛みやはれは出ないが、時々イガイガ感がある。
・咳は、たまに出ることがある。
・検査方法は、特異lgE抗体検査(血液中の特異lgE抗体の有無を調べる)、皮膚テストなど。
風邪の症状と検査方法
・熱は、高くても38℃までの微熱が多い。
・鼻水は初期からひどく、次第に粘り気と色が濃くなってくる。
・くしゃみは出ることが多いが続いても3~4回程度。
・鼻づまりの症状は数日間続く。
・喉は痛みや腫れがある。
・咳は、数日間続く。
・検査方法は、主にのどのぬぐい液からアデノウイルスなどのウイルスの有無を調べる。
インフルエンザの症状と検査方法
・全身の痛みが急激に進行し、症状が重い。
・熱は、38℃以上の高熱が多い。
・鼻水は、後期からひどくなってくる。
・くしゃみは、出ることがある程度。
・鼻づまりの症状が出る。
・喉の症状は、痛みや腫れがあり、症状が重い。
・咳は症状が重く、数日間続く。
・検査の方法は、主に鼻・のどのぬぐい液からウイルスの有無(AまたはB)を調べる。
花粉症か風邪か分からない時は何科へ行けばいい?
風邪なのか花粉症なのか分からないときに、どの科の病院へ行けばよいでしょうか?
迷った場合は、重い症状で科を選ぶとよいそうです。
鼻水・鼻づまりがひどい時
鼻の症状がつらい時は、風邪でも花粉症の場合でも、耳鼻科を受診するのが良いそうです。症状に合わせた薬も処方してもらえます。
耳鼻科では、くしゃみや鼻水など風邪と似た症状が出たときに、アレルギー性のものかを判断するために、各種の検査を行い、原因を突き止めてくれます。
もし、診断結果が風邪であっても、内科と同じように風邪薬を処方してくれます。
咳が出たとき・皮膚のかゆみ
花粉症になって、咳が出る場合もよくあります。特に持病に喘息を持っている人の場合は、呼吸器科の診断をしてもらった方がよいようです。
花粉症で皮膚のかゆみを発症する場合もあります。その場合は、皮膚科の受診をおすすめします。
最近では、呼吸器科・皮膚科・アレルギー科を一つの病院でみてくれるところもありますので、合わせて検査もできますので、このような病院で見てもらうといいでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
花粉症か風邪なのか、判断しづらいことってありますよね。いくつかの症状を冷静に観察し、鼻水がサラサラか、粘っこいか、目のかゆみはあるか、などの症状で花粉症なのか風邪なのかを判断することができます。
でも、過信は禁物。症状が出たら、極力自分では判断せず、しっかりとお医者さんに診察してもらいましょう。