アレルギー検査の種類について
花粉症かな?と思ったら、まずはアレルギー検査を受けましょう。それでは、花粉症のアレルギー検査には、どんな検査方法があるのでしょうか?
血液検査
60種類以上の花粉症の原因植物があるのをご存知ですか?血液検査では、花粉へのアレルギーだけでなく、ハウスダストや動物・食品に対するアレルギーまで調べることができます。一度の血液検査で12種類のアレルゲンが判明します。
鼻汁検査
鼻腔に綿棒を入れて鼻水を採取し、白血球の中にある好酸球(増加するとアレルギー反応を起こす物質アレルゲンに対する生体反応)が多いかを調べます。
皮膚テスト
皮膚テストには、「プリックテスト」と「皮内テスト」の2種類があります。
プリックテスト
皮膚に傷をつけてそこへアレルゲン(アレルギー原因物質と思われるもの)を乗せて反応を見ます。さまざまなアレルゲンの反応を確認することができますが、確認までの時間が15分から20分ですので、パッチテストに比べて早く結果がわかるのも特徴のひとつ。
皮内テスト
アレルゲンを皮膚に注射し、15分後に皮膚の反応を確認します。結果がすぐに知りたい場合におすすめです。
花粉症のアレルギー検査の必要性
なぜ検査が必要?
なぜ、アレルギー検査をするのでしょうか?それは、アレルギーの原因物質を特定でき、治療方針を決めやすくすることができるからです。
花粉症といっても、原因はすべて「スギ」の花粉とは限りません。他にもヨモギやブタクサ、カモガヤなどの他の植物の花粉が原因の場合もあります。
また、植物の花粉ではなく、ハウスダスト、ダニや昆虫の死がいなどが原因かもしれません。原因を特定し、効果的な治療をすることが一番ですね!
アレルギー検査は内科、小児科、耳鼻咽喉科などでも受けることができますが、耳鼻科で行われることが多いです。
花粉症のアレルギー検査の費用は?
費用は病院によって多少の差はあると思いますが、だいたい以下のような金額になるそうです。
血液検査
採血をしてアレルゲンを特定します。3,000円~6,000円ほど。アレルゲンの総数により値段が異なります。
プリックテスト(皮膚検査)
皮膚検査のスクラッチテスト。検査するアレルゲン1種類につき300円程度 × 種類の値段になります。
皮内テスト
検査するアレルゲン1種類につき100円程度 × 種類の値段になります。
アレルギー検査を受けるべき時期は?
花粉症といえば、春のスギが有名ですが、それ以外の夏や秋にもピークを迎える植物の花粉症があります。その時期をよく知っておいてからアレルギーの検査を受けると、原因の特定を行いやすいので、各花粉が飛ぶ時期を確認しておきましょう!
春の花粉症(飛散時期)
ハンノキ(1月~4月)、スギ(2月~4月)、ヒノキ(3月~5月)、シラカンバ(4月~6月)、コナラ(4月~6月)、ブナ(4月~5月)、イネ科の植物(5月~7月)
夏・秋の花粉症(飛散時期)
イネ科の植物(4月~8月)、ブタクサ(5月~8月)、オオアワガエリ(5月~9月)、ヨモギ(4月~9月)
血液検査の内容
アレルギー検査の一つに血液検査があります。この検査でアレルギーの抗原(スギ・ヒノキ・カモガヤなど)が特定できます。
検査結果の数値について
それぞれのアレルギー抗原に対する血中IgE抗体の量で表されます。一般的にこの値が高いほどアレルギーの症状が起きやすいといわれています。鼻汁検査ではなかなか特定できない抗原を特定することができますので、より具体的な治療計画を立てるのに役立ちます。
検査費用
特異的IgE(アレルゲンにだけ結合する抗体)の基本6項目(ハウスダスト・ダニ・スギ・ヒノキ・カモガヤ・ブタクサ)を測定の場合、約2,700円(3割負担の場合)
子どもの血液検査
子どもには、指先から採血を行う「イムノキャップラピット」という血液検査の方法があります。この検査は、20分程度で検査の結果がわかります。8種類のアレルゲン(スギ、ブタクサ、ヨモギ、カモガヤ、イヌ、ネコ、ゴキブリ、ダニ)の検査ができます。
アレルギー検査キットを使って自宅で検査!
病院へ行かずに、自宅で花粉症のアレルギー検査キットを使い、検査ができることをご存知でしょうか?病院まで行くのが面倒だったり、花粉が飛散しているので外出したくない人には朗報ですよね。
花粉症のアレルギー検査キットしては、主なものとして、「スギ・ヒノキ・ブタクサ」を検査するものと、「スギ・ブタクサ・カモガヤ(イネ科)」を検索するものがあります。花粉症以外を対象とする検査キットには、「総IgE・スギ花粉・ハウスダスト」、「イヌ・ネオ皮屑+ハウスダスト」などがあります。
どちらも、指先から血液を採取してクール宅配便で送るだけ。数日で結果が送られてくるそうです。病院の検査より大ざっぱですが、気になるアレルゲンの特定が気軽に行えます。
検査キット付属の取扱説明書の手順に従って、血液を採取し、検査申込書を記入します。採取した検体をクール宅急便にて送付します。検査の結果は、郵送またはインターネット(メール)にて送られてきます。
結果は、陽性(+)か、陰性(-)で基準値よりも上の値か下の値かを測定するのみですので、アレルギー反応の強さまでは判定できません。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
花粉症のアレルギー検査にはいくつかの種類があることがお分かりいただけましたでしょうか?
いずれの検査も、アレルゲンの特定をすることによって、その後の治療計画に役立つという点では同じです。
あなたのアレルギー症状が、どの抗原からの反応であるかしっかりチェックして、このつらい季節を乗り切りましょう!