花粉症喘息の症状
もともと喘息の症状がないのに、花粉症の季節になると咳が止まらなくなる人、多いと思います。これは、「咳喘息」といわれるものです。
発作や呼吸困難を伴う慢性的な咳(喘息)に対して、発作や呼吸困難を伴わない一定期間の咳のことを、咳喘息といいます。つまり、喘息の前段階といってもいいでしょう。
風邪による咳と症状は似ていますが、他に風邪の症状が出ないで咳だけが続く場合は、咳喘息である可能性が高いといわれています。
花粉症喘息の原因ってなに?
花粉症の時期に咳喘息になりやすいのはなぜでしょうか?考えられる原因は、「花粉によるヒスタミンの増加」と、「のどの感想」です。
花粉によるヒスタミンの増加
花粉症の原因物質の一つ、体内で作られるヒスタミンは花粉によって量が通常時よりかなり増え、目や鼻と同様のども非常に敏感になっています。さらに鼻づまりにもなっていますので、自然と口呼吸になりがちです。
乾燥した気候
花粉症が大量飛散するピーク時は、同時に大気が乾燥している時期ですので、どうしてものども乾燥しがちでアレルギーが出やすい状態となります。
さらに、花粉の他にも黄砂やPM2.5も飛来してきて、のどにとっては、複合的に大きな負担がかかってくる時期なのです。
花粉症喘息の対策法は?
基本的なことですが、花粉症喘息の対策としては、「花粉症対策を万全にする」ことと「のどを乾燥させないようにする」ことが最も重要です!
花粉症対策を万全にする
花粉によって発生したヒスタミンによって、のども非常に敏感になり、アレルギー症状を起こしやすくなっています。そうならないために、まず万全の花粉症対策が大切なのです。
マスクやメガネなどは当然ですが、最近では花粉をブロックするスプレーも販売されていますので、シュッとひと吹きしてから外出するのもいいでしょう。また、花粉症用の薬を、症状が出る前から飲んでおくことも有効です。
花粉症の症状が軽くすんでいれば、それだけ咳喘息になる可能性もぐんと低くなります。
のどを乾燥させないようにする
のどを乾燥させてしまうと、敏感になり、アレルギーを起こしやすい状態になってしまいます。そのため、外出時は必ずマスクを着用し、室内では必ず加湿器を使うことが有効な対処法となります。
さらに、室内でもマスクを着用することによって、のどの乾燥を防ぐことができます。
室内でもマスクを着用する
のどの乾燥を防ぐための室内のマスクの着用、その他にも効果があります。それはハウスダストを吸い込むことを防ぐ効果です。普段は特に何も感じないハウスダスト、花粉症の時期には、ハウスダストにもアレルギー反応を起こしてしまうこともあります。
特に布団やベッドにハウスダストが多く付着していますので、就寝時にもマスクを着用するクトをおすすめします。
花粉症喘息におすすめの薬・市販薬5選!
咳喘息と市販薬の注意点
このあとに、花粉症喘息に効き目がある市販薬や漢方薬をご紹介しますが、市販薬を使用する前に以下の点に注意してください。
まず、「大人の喘息」または「小児喘息」である場合は、まずは病院(呼吸科または小児科)へ行くようにしましょう。喘息の発作が起きると激しい呼吸困難を起こしますので、命にかかわる危険のある病気です。必ず適切な治療を受けてください。
次に、花粉喘息の市販の治療薬は、あくまでも症状が落ち着いた人、または再発した際の臨時対処のため、と考えるようにすることです。状況に応じて、病院へ行くか、市販薬で症状を一時的に抑えるか判断するようにしましょう。
エーザイ 「アストフィリンS」
収縮した気管支を広げる成分と、せきの発生をおさえる成分にアレルギーをおさえる成分を配合した鎮咳去痰薬です。ぜーぜー、ヒューヒュー音をともなう咳および痰に効果がある市販薬です。
大正製薬 「アスクロン」
気管支を広げ、呼吸を楽にする成分のメトキシフェナミン塩酸塩を配合した鎮咳去痰薬です。6つの有効成分で喘息などのよる咳の症状を緩和し、痰を切りやすくします。
クラシエ、ツムラ他 「小青龍湯」
咳を伴う喘息症状を緩和させる、最もポピュラーな漢方薬です。身体を温める効果が高く、冷え性や気温の変化によって引き起こされる喘息の発作や咳に対して効果が高いです。
クラシエ、ツムラ他 「五虎湯」
顔が赤らんでせき込むタイプの咳喘息、気管支喘息に効果があります。小児喘息や胸痛にも効果的な漢方薬です。
クラシエ、ツムラ他 「麦門冬湯」
乾いた咳、咳喘息、気管支喘息などに対し効果のある漢方薬です。小青龍湯に次いで咳喘息に効果があるとされています。
花粉症喘息の治療法は?何科に行けばいいの?
花粉症喘息の治療法としては、急性期にはステロイド薬とテオフィリン薬の点滴投与、アドレナリン皮下注射、酸素投与などの治療を状態に応じて行います。
慢性期の長期管理の場合は、まず第一に吸引ステロイド薬、併用薬にはテオフィリン徐放製剤などを処方し、発作時にはステロイド錠を頓服します。
花粉症喘息の診察をしてくれるのは、基本的には「呼吸器科(内科)」ですが、「アレルギー内科」や「アレルギー外来」を看板に掲げている病院がおすすめです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
花粉症喘息といわれる、花粉症の季節の喘息症状についての症状、原因、対策などについて解説しました。
花粉症と喘息が関連があることがお分かりいただけましたでしょうか?
喘息は命にかかわる危険な状態になる場合もあります。決して自己判断せずに、呼吸が苦しいなどの症状が出たら、必ず病院へ行きましょう。
症状が穏やかであれば、市販薬で緩和することもできます。
病院での治療法にも解説しています。
あなたの症状がどれにあたるかしっかりチェックして、このつらい季節を乗り切りましょう!