はじめに
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五月病は正式な疾病名ではありません。精神科や心療内科でつけられる診断としては「適応障害」「気分障害」といったものが多いようです。要はうつ症状なのですが、五月病という季節、期間を限定している呼び方通り、新入生や新入社員といった大きな環境変化にさらされた、特に若年層に多くみられるのが特徴です。
それでは以下、五月病の原因と治療法やどういう病院へ行くのか、また適応障害、気分障害との微妙な区切りを一緒に探っていきましょう。
五月病の主な原因と症状は?
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五月病は身体的な症状(頭痛や腹痛といったわかりやすいもの)が出ていれば、まずは一般的な内科や外科を受診してみましょう。心理的な症状が目立つ場合は心療内科、精神科といった専門医に診てもらう必要があります。
五月病の原因とみなされるもの
今まで一心不乱に取り組んできた受験や就職試験といった大きなハードルを越えて緊張の糸が切れ、目標を喪失してしまい気がつけば五月病になっていることが多いようです。
4月は夢中に過ごし、気づいたら周囲から自分だけが取り残され、環境的にも能力的にも追いついていないと感じるのがそもそもの始まりです。時期的にゴールデンウィークでだらだら過ごし、その後会社や学校へ行きづらくなるというパターンもちらほら。
ほかには一般的にまだあまり知られていませんが、糖質の過剰摂取、鉄分の不足(特に女性)タンパク質の不足といった新型の栄養失調も大きな原因となります。
糖質の過剰摂取は血糖値を急激にあげ、インシュリンというホルモンが大量に分泌され、肥満やアレルギー、気分のアップダウンなどの原因となります。
ビタミンや鉄分の不足も五月病の原因に
ビタミン不足、特に糖質を過剰摂取するとビタミンB群が無駄に消費され、口内炎や慢性疲労の原因となり、心身ともにエネルギーダウンしかねません。
さらに鉄分の不足も深刻です。日本人女性の9割以上がフェリチン値(貯蔵鉄の量)が欠乏しているといわれています。鉄不足により糖質中毒や精神の安定を欠き、妊娠中の場合は生まれてくる子供の発達障害の原因になるという説が新しく浮上してきています。
最後にタンパク質の不足はもっと問題視されるべきですね。良質のタンパク質は脳内のリラックス物質・セロトニンの生成には欠かせません。極端な菜食やダイエットでお肉やお魚を避けてお豆腐などを食べているだけでは到底足りません。体内の細胞の原料でもあるのでしっかり自分の体重分の数値のグラム数は摂りましょう。
五月病になりやすいタイプ・性格
5月病になりやすい人は、まじめで几帳面、周囲の目や評価を気にし、くよくよするタイプが多いと言われます。
また、運動や趣味で発散できない、おとなしく、口下手で自己主張ができないといった内向的な性格の人も特徴です。
これらは一般的にうつになりやすいステレオタイプの人物像でしたが、最近では気分のムラが多く普段は明るく見えるタイプも増えてきています。
五月病の主な症状
気分がふさぎこむ、あるいはイライラするといったメンタル面に強く現れます。対人関係に強いストレスを感じ、同期などと自分を比べて劣等感にさいなまれる傾向もあるようです。
そこへゴールデンウィークで時間が不規則になり、朝起きらなくなったりして欠勤や遅刻を繰り返し、ますます行きづらくなる悪循環にハマる人もいるようです。
身体的な症状としては頭痛や下痢、軽い発熱などを訴える人もいます。何をするにも億劫でベッドや布団から出たくないとゴロゴロしてしまいます。
ただ多くの場合五月病は一過性のもので新しい環境に慣れる夏場にはよくなるケースがほとんどです。一部の尾を曳いてしまう方たちは病院で専門的なカウンセリングや治療を受けたほうがいいでしょう。
五月病と適応障害・気分障害ってどう違うの?
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五月病は病名がつきませんが、つくとしたら、適応障害や気分障害です。五月病は適応障害の症状(うつ症状)が期間限定で際立つという違いがあります。
多くの人は夏場には新しい環境に慣れるため症状も自然消滅しますが、慢性化すると本当の適応障害という診断で投薬やカウンセリングといった精神科や心療内科での治療が必要となります。
気分障害は適応障害の中でも特にうつ症状や気分のアップダウンが目立つ人につけられる診断名です。五月病はその気分障害の期間限定版。夏場にはよくなることが多いけれども、そのまま慢性化、重症化して本格的なうつやひきこもりになってしまう人も少なくありません。
五月病の主な治療法
従来の医療的アプローチ
今までは心の問題というと、即!心療内科や精神科でカウンセリングを受け(この段階でよくなる人も多い)投薬治療に走るのがほとんどでした。処方される薬もうつ症状などの向精神薬などを服用するため、副作用や薬の増量などの心配もありました。
医療以外のアプローチ
医師の診断、処方以外にも効果的な治療、対処法は色々とあります。
まずはうつ症状治療の一環でもある、朝日を浴びること(体内時計のリセット)散歩、ゆるジョギングなどの軽い有酸素運動が気分転換になり、脳内エンドルフィンの分泌などを促し、汗をかくことによる爽快感がうつ的症状に打ち勝つのです。
また、お風呂に好きなバスオイルや入浴剤などをセットしリラックスし、副交感神経の働きを高めてイライラやマイナス気分を除去します。新しい環境に気を取られて忘れていた趣味や好きなこと、自分が本来得意なことに目を向け集中するのも良いでしょう。
さらにお手軽なのは気の置けない家族や友人と食事や出かけることでストレスを発散する方法です。
美味しい食べ物や適度なお酒で楽しい時間を過ごせばイヤな気分も晴れるのは間違いありません。
新しい融合アプローチ ~栄養療法(オーソモレキュラー)〜
従来の医療的アプローチや生活習慣の見直し以外に新しい医学常識の風が吹いてきました。
オーソモレキュラー(栄養療法)という聞き慣れない分野の医療です。専門医もまだまだ少なく、特に日本では発展途上にある学問と臨床方法です。
どこでどういう病院にかかればいいのか、手がかりすらわかりませんよね。幸い、筆者が注目し始めた10年前に比べると協会などもできて東京以外でも全国的な広がりを見せ始めています。
治療の流れとしては、まずは専門医による血液検査結果の診断(健康診断の検査項目より多く、深い内容)を説明してもらいます。ここで遅延性アレルギーがわかったり、原因不明だった鬱の犯人がカンジダ菌による脳へのトリプトファン吸収の阻害など、思いもよらない事実を説明された人もいらっしゃいます。
副腎疲労専門医による検査も
副腎疲労専門医では唾液検査による疲労度を診断してくれます。(副腎が自律神経、アレルギーなどをコントロールするといわれている)副腎は小さいですが働きは幅広く、ダメージを受けやすい繊細な臓器です。ただ肝臓や腎臓、膵臓にくらべ早くから悲鳴を上げるので気づいてやれるサインが多いのです。
副腎をいたわり、メンタルを落ち着かせるには糖質制限、高たんぱく、良質な脂肪酸の摂取、メガビタミン、ミネラル(サプリなど)の処方が欠かせません。今までのカロリー計算などはまったく無意味なのです。
ただ、ビタミン、ミネラルの至適量は個人の遺伝子レベルでムラやばらつきがあり、欠乏しているものが人それぞれのため、専門医の診断を仰いで自分に過不足なく栄養を補うことが肝要です。
最後に究極の技として高濃度ビタミンC点滴があります。ビタミンCを5000mgから25000mg程度、点滴で直接血管に取り込み、アンチエイジング、がん治療、うつ症状治療に大きな効果をあげています。糖質制限を筆頭とする新しい栄養学+高濃度ビタミンC点滴で、歯科医や整形外科医、産婦人科医の先生方が大学病院などの研究機関でなく、在野でメンタルやがん、糖尿病の患者さんを寛解させている不思議な現象が起きています。一回15000円~程度と高価ではあるが効果が抜群なので重度の人は参考にしてみるとよいでしょう。
五月病にかかったらどんな病院へ行けばいいの?
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・身体的な症状が目立つ場合 下痢・頭痛・腹痛など~内科、外科(消化器や脳神経外科など)
・心理的な症状が目立つ場合 精神科・心療内科・オーソモレキュラー専門医(栄養療法専門医)
注意しないといけないのは安易に薬を大量に出すドクターです。薬漬けになり副作用や依存症で長く苦しむ人も多いので、できるだけ栄養療法などの最新で安心な医療機関に行ってみましょう。栄養療法はインターネットなどでも検索して自宅でできることやサプリも個人輸入で安価に入手できます。
まとめ
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昔はなかった、あるいはあっても目立たなかったであろう「五月病」…
今や多くの人が患う典型的な気分障害の入り口となっています。原因としてはストレスや栄養不足がほとんど。正しい対処法を知り、心身ともにタフな自分になって五月病など蹴散らしてしまいましょう!