花粉症が落ち着くはず…なのに落ち着かないのはなぜ?
スギやヒノキ花粉症の飛散ピークは大体2月~4月と言われています。
新しい学校や仕事に馴れてくる頃に徐々に症状が軽減されていくはずの花粉症。
けれど、なんだかまだ鼻水が出たり喉が痛かったり目がかゆい気がする…もしかして風邪?それとも気のせい?
その症状、風邪でも気のせいでもないかもしれませんよ!
花粉は立春の時期だけでなく、ほぼ一年中飛散しているという事をご存知ですか?
5月や6月まで花粉症のような症状が出ている場合、稲花粉症の可能性があります。
稲花粉症の場合は風邪だろうから…と放っておくのはとっても危険!
恐ろしい病気の合併症を引き起こす可能性があるんです。
今回はそこまでメジャーではないものの、花粉症の中では恐ろしい合併症を引き起こしやすい花粉症である”稲花粉”について詳しくご紹介していきます!
稲花粉症ってどういうものなの?
花粉症としてメジャーなスギやヒノキの飛散は2月~4月ですが、稲は5月~7月に飛散量ピークを迎え、遅い所だと9月まで飛んでいるようです。
稲の花粉は春先だけでなく、お米の収穫時期に合わせて再度飛散し始めるので長期間飛散している事になります。
稲花粉症はイネ科の植物が発する花粉によってアレルギー症状が出るもので、花粉症を引き起こす植物は基本的に牧草類が多いのが特徴的です。
主に稲花粉症を引き起こすと言われている植物はネズミホソウムギ、オニウシノケグサ、カモガヤと言われています。
その中でも最も代表的なのがカモガヤ。
オーチャードグラスというちょっとお洒落な別名を持つカモガヤですが、日本の堤防や水田に多く存在しています。
しかしこのカモガヤ、どこにでも生えている植物なんです!
路肩や団地などの集合住宅地、空き地などどこにでも生えているので、まさに誰が稲花粉症でもおかしくない状態です。
更にこの稲花粉症、スギ花粉症を患っている人の約50%が発症する可能性があるというデータがあります。
気付いていないだけで、「隠れ稲花粉症」の人って結構多いのかもしれませんね!
稲花粉症の症状はどんなものがあるの?
気になるのは稲花粉症の症状ですよね。
スギやヒノキの症状が重い人は特に注意したい所です。
基本的には稲花粉症の主な症状は鼻水、鼻づまり、くしゃみ、目のかゆみなど普通の花粉症と大きな変化はありませんが、稲花粉症の場合は鼻水などにちょっとした違いがあるようです。
スギ花粉やヒノキ花粉による花粉症の場合は、どろっとした粘度のある鼻水が出やすいようですが、稲花粉症の場合は透明に近いサラサラとした鼻水が出る傾向にあるようです。
通常の花粉症の鼻水と違うので、風邪だと思い込んでしまう人もいるので注意が必要ですね。
昼間に体内に蓄積されてしまった花粉が反応する事で鼻の粘膜が腫れる鼻づまりは、稲花粉症でも起こる症状です。
鼻水はサラサラとしていますが、鼻水の粘度は鼻づまりにはあまり関係がありません。
風邪の時は鼻づまりが起きないのに風邪っぽい症状で鼻が詰まる…という場合は稲花粉症を疑うと良いでしょう。
そして稲花粉症の場合は、”花粉の飛散量によってくしゃみが増えたり減ったりする”のが特徴的です。
飛散量が増えると言われている5月や、お米の収穫時期である9月辺りにくしゃみがたくさん出て、特に5月はくしゃみが止まらなくなるという人も。
カモガヤはどこにでも生えている為、全く近寄らないというのは至難の業です。
くしゃみが酷い時はマスクの着用を忘れないようにしてください。
稲花粉症の人は合併症に注意!
スギ花粉症を患っている人の50%が稲花粉症を発症する可能性が言われていますが、稲花粉症の人が一番気を付けたいのが合併症です。
その合併症というのが”食べ物アレルギー”。
元々卵やそば、カニなどの食べ物アレルギーを持っている人は少なくないかと思いますが、稲花粉症の合併症によって食べ物アレルギーを発症してしまう事があります。
この食べ物アレルギーは対象の食べ物を口にする事によって口の中や、食べる時に接触した唇にかゆみを感じたり腫れたりする症状が出ます。
気のせいだと思いそのままたくさん食べてしまうと、呼吸困難や意識障害に陥ってしまうアナフィキラシーショックになってしまう事もあるので、極めて注意する事が重要です。
稲花粉症の人が食物アレルギーを引き起こしやすい食べ物
食べ物アレルギーではない人でも食べ物アレルギーを発症してしまう恐れのある稲花粉症ですが、どういった食べ物に注意すべきなのでしょうか?
稲花粉症の場合は以下の食べ物に注意すべきだと言われています。
・メロン・スイカ・キウイ・オレンジなどの果物
・トマト・ジャガイモ・タマネギ・セロリなどの野菜
・米や小麦製品
稲花粉症による食べ物で厄介なのが「小麦」です。
小麦は主食とされているパンやケーキ、パスタだけでなく天ぷらや唐揚げにも含まれているので、小麦に対して食物アレルギーが出てしまっている場合は多量摂取によって大きなアレルギー反応が出てしまう可能性があります。
注意して摂取するようにしましょう!
もちろん食べる量や調理方法によって症状に差がありますし、野菜や果物は加熱調理する事によって症状が出ないという報告もあります。
自分へのアレルギー症状がどの程度なのかしっかり把握して摂取するようにしてくださいね。
まとめ
ただの花粉症かと思いきや、実際は合併症など怖いものも存在しているのでより一層花粉症への対策は重要です。
花粉症だけでも辛いのに、食べ物でアレルギーが起きてしまうのはあまりにも辛いですよね。
花粉症は飛散量が多くなる2週間程度前から処方された薬を服用する事で症状を大きく軽快する事ができると言われているので、なるべく専門医に相談し、何にアレルギー反応が出ているのか調べてもらうようにしましょう!