はじめに
メイクの流行は目まぐるしく移り変わります。
ちょっと前、2000年過ぎ位からはナチュラルメイクで、眉もナチュラルでした。その前の90年代後半は茶髪・細眉・小顔メイクで、眉は細眉。
更に、その前の80年代後半~90年代初期は、バブル期のワンレン・ボディ・コン…丸の内ピンクのリップカラーなんて、覚えている方もおいででは?そのときの眉は太眉。
バブル期からほぼ30年の今、2000年過ぎからのナチュラルメイクの流れの中にありながら、眉はバブル期のメイクに近い感じの、太眉…。
ごくたまに、ご年配の女性の中には、彼女の全盛期だったのであろう時代のトレンドを今でも眉に表現している方も、見かけることがありますが、そんなときに「ああ、昔のドラマで観た眉だ…」とか、場合によっては「懐かしいなぁ」と、しみじみすることも出来ます。
そう、メイクの中でも眉程トレンドを表現しているものはないのではないでしょうか?
それだけに、細眉が流行った時代には、確かに眉毛を抜きまくっていた女子も沢山見かけることが出来ました。それがまさかの太眉の時代が来るなんて…。
そして時代はまた移っていくでしょうから、これから私たちは一体どうやって眉メイクと付き合って行けばいいのでしょうか?
ここでは、ただ単に眉を今現在、望むようにするだけではなく、今後も私たちのメイクの重要ポイントであり続けるであろう眉毛と、どうやって快適に付き合っていくべきなのかも併せて掘り下げたいと思います。
眉毛が薄い理由を探る!
まずは眉毛が薄い理由を幾つか探っていきましょう。何事もまずは原因を明確にさせることが大事です。
その1)眉毛を抜き過ぎた
90年代後半、アムラーの細眉トレンド時代に、眉を抜きまくった後遺症を患っている女子は意外と広い年代層に渡っています。
その当時は「眉毛なくなったから、思いのままに描けてナイス!」と思っていたものの、その後のナチュラル回帰には描くだけでは既に追いつけなくなったことでしょう。
抜き過ぎて、毛を作る細胞が傷ついたり衰えるなどして、機能しなくなったことが考えられます。因みに、これは剃り過ぎにも言えることですね。
眉毛って、抜いちゃいけないの?という疑問には、後ほどお答えします。
その2)ホルモンのアンバランス
眉毛もまた、頭髪と同様に毛です。ということは、どうしても男性ホルモンと女性ホルモンのバランスがとれていないと、発毛に支障をきたします。
眉毛は男性ホルモンによって作られていると言われています。このホルモンのバランスをとることが必要です。
その3)栄養不足
偏ったダイエットなどによる栄養不足は様々な弊害を起こします。必須栄養素の不足は脱毛まで起こすもの。何事もバランスが大事ですね。
その4)過度なストレス
過剰なストレスによって、自律神経のバランスが失われるケースは多いのです。
自律神経のアンバランスはホルモンのバランスも崩します。このことは美しさは健康と切っても切れないことの代表例ともいえますね。
因みにストレスは適量で適切な質であれば、むしろ必要なものです。
なんでもストレスが悪いのではなく、不健康なストレスを見つけてそれを排除することが効果的です。
眉毛って抜いてはいけないの?
ズバリ、抜き過ぎはたるみの元です。
ドクターシーラボの調べによると、目の周りのたるみが気になっている人の中で、眉を抜いている人の割合の方が、抜いていない人の割合よりも12%も多かったとのこと。
これは、眉を抜く度に目の周りの薄い皮膚が引っ張られて伸びてしまう上、眉毛を抜くことで目の周りの皮膚が乾燥することによるものと分析されています。
では、どうしたらいいのでしょう?
まず、抜くときはメイクのない衛生的な皮膚状態にし、眉毛の周りを指で押さえて抜き、皮膚が引っ張らて伸びないようにしましょう。そしてその後はしっかり保湿することを忘れずに!
何を食べたら眉毛育毛に繋がるの?
マスメディアによる、「これを食べると痩せます」的ダイエットは何十年も手を変え品を変え、流行を作ってきました。
何十年も流行や新しい商品を作ることには、これらの情報は有効でしたが、それ以上に私達の何を変えたでしょう?
ずっと、同じことをやってませんか?そろそろそういう発想から、私たちは成長しなくてはいけないのではないかと思います。
例えば、「この食品の〇〇という成分がダイエットに効くという研究結果が出ました」という情報があったとします。よくある現象では、翌日その食品がスーパーで激売れして入手困難になるというものです。しばらくして皆が飽きます。そして別の食品で同じことが行われます。
商業的にはある一定の効果がある循環ですが、私たちは自分の身体に必要な変化があり、それを求めています。あくまで世間の商業の為の欲求ではありません。
そういう意味で、「何を食べれば眉毛は育つの?」という発想ではなく、自分の身体と精神をトータルで健康に維持する中で、バランスの欠けている項目を効果的に補完するにはどのようにしたらいいかという、ちょっと範囲を広げた視野で考えていただいたらと思います。
ビタミン類
ビタミンB2を多く含む食品は、青魚、ウナギ、卵、大豆など。ビタミンB6を多く含む食品は、バナナ、鮭、マグロ、肉類など。ビタミンEを多く含む食品はゴマ、魚介類などです。
…なお、ある育毛関連のサイトではビタミンEを多く含む食品の中で、マーガリンを挙げているところがありましたが、これは見方次第では言語道断です。
何故なら、マーガリンは心臓疾患の一因とも言われるトランス脂肪酸の代表的食品です。日本ではなぜか広く使われていますが、EUなどでは使用禁止ですし、アメリカでも徐々に使用をやめることに決まりました。
それだけ劣悪な脂質なのに、日本だけは一人平均の摂取量がアメリカなどより少ないからという理由で全く規制の兆候がありませんが、眉毛を生やす以前に、少しでも健康や美容に気を遣うのであれば、内臓に負荷の少ない良質な脂質をとりましょう。
タンパク質
前の項目であるビタミンB2やB6などを豊富に含む食品は、たんぱく質もまた豊富に含みます。
その時々の自分の体調で、何を美味しそうに感じるかという自分の食欲ともよく相談しながら、様々な素材を楽しめるといいですね。
亜鉛
亜鉛は、食品では特に肉類・魚類・穀物に多く含まれています。
タンパク質の合成や骨の発育に欠かせない必須ミネラルで、新陳代謝を良くし免疫力を高めます。
また、デトックス効果もあります。不足すると味覚障害や発育不全、機能障害を起こすと言われています。
ごく普通の生活をしていれば基本的には摂取されているはずですが、インスタント食品やファーストフードに偏った食生活をしていると不足しがちですので、「最近食生活が偏っているな」と感じるときには、亜鉛が豊富な食品を意識して摂取することをおススメします。
亜鉛が豊富な食品…牡蠣(かき)、うなぎ、牛肉(もも肉)、チーズ、レバー(豚・鶏)、卵黄、大豆製品(納豆・きな粉・豆腐)、そば、ゴマ、緑茶、抹茶、シューナッツ、アーモンド、黒米、赤米
その他の試してみたいケア
近年、民間療法は様々な分野で見直されてきています。
インドの古典的な医療であるアーユルヴェーダなどもそのひとつですが、その中で発毛に関する考え方も参考になります。
基本的に「風、火、土&水」の要素のバランスで全てを説明するものですが、薄毛は火の質が、フケや皮膚の乾燥は風の質が乱れることによって悪化するとしています。
では、とっても簡単にこれらを改善する対策は何でしょうか?
それは簡単にまとめてしまうと「新鮮で質の良い、そのときの体調にあった食品を適量、快適な状態で摂取し、ストレスを最低限にし、皮膚を清潔にし、心のバランスをとりましょう」というもの。
もっともだと思いませんか?もっと細かい対策はものすごい量の情報があり、アーユルヴェーダの大学があるくらいです。
しかし、その根本はバランスです。私のバランスとあなたのバランスは、人が違えば皆違います。例としてインド医学を挙げましたが、これは中国医学やチベット医学でもそうです。
眉毛の健康を機会に、ご自分の感覚にピッタリくるバランスのとり方が見つかるといいですね。
まとめ
眉毛をもっと望み通りの状態にしたいと、なんとなーく思っていたとしても、自分が本当に行動を起こさなくては何も変わりません。
今流行のボサボサ眉に、とっても近いホントのボサボサ眉でも、全くお手入れせず、形も整えていなくては、なかなかメイクした顔になじみません。
逆に、細眉時代に頑張り過ぎた人でも、今のトレンドの太い眉に出来るようにいろいろな努力をしているとしたら、それはかならず何かの形で報われる日がくるでしょう。
例えばそれは、眉が生える生えないの問題にとどまらず、流行と自分の間の距離のとり方や、自分をもっと深く知ることだったり。
眉の流行、メイクの流行にだけがんばるのではなく、基本姿勢として自分を大事にすることが必要ですよね。
どんな流行も、自分が好きで取り入れたいと思ったときに、如何に楽に、身体を傷つけずに楽しめるかというポイントを押さえていただきたいです。