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お盆休みからできる! 実家の片付けは親が若いうちから少しずつ始めよう

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TVや雑誌で「終活」という言葉をよく目にするようになりました。人生のおしまいに向けて身の回りを整理することだそうです。その中には自宅の片付けも含まれています。アラサー世代の親御さんはまだ終活を始める歳ではないかもしれませんが、親が元気なうちに実家の片付けの相談を始めた方が後々の負担が減ります。

そろそろ実家の片付けを始めたい

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8月に入りました。間もなくお盆休み(夏季休業)ですね。皆さんは休暇中はどう過ごされる予定ですか? 旅行に行く人、まだ決まっていない人、そもそも夏に休暇が取れない人、様々だと思います。地方出身なら実家に帰る――帰らざるを得ない――人も多いのではないでしょうか。

アラサー世代の親御さんの年齢は、50代~60代半ばくらいだと思います。きょうだいの何番目かにもよりますが、親御さんもまだバリバリ働いている場合と、そろそろ引退が見えている場合がありますよね。

いずれにせよ久しぶりに会うと「両親も歳を取ったなぁ」と思うようになる頃合いです。私の場合はまだ親に対してなにか感じるものはありませんが、祖父母が80代なので、漠然と10年以内には母方実家の片付けが問題になるんだろうなと考えています。

大学生のころに一度大がかりな整理をしたことがあるのですが、もうそれも10年近く前のこと。いま10年前と同じように片付けろと言われても、絶対に無理です。

祖父母にせよ、両親にせよ、本人の心身が健康なうちにある程度片付けを始めておかないと、遺される私たちが大変な思いをします。かといって普段は仕事があるからこまめに片付けに戻るのは難しいですよね。

本記事では、このお盆休みから始められる、帰省するたびにちょっとずつ実家を片付けていく方法についてみていきましょう。

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まずは両親・祖父母と話し合う

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久しぶりに帰省していきなり「今後のことを考えて家を片付けよう」と提案しても、家族や親族は困惑するでしょう。家庭環境や親族との関係は人それぞれです。地元(実家)に住んでいる人からすれば「普段は東京にいて知らんぷりのくせに、いきなり口を出してきて!」と感じて気分を害するかもしれません。

盆暮れの休暇にはお墓参りに行く人が多いと思います。これは実家の片付けを切り出す絶好のチャンスです。お墓参りをしたり仏壇にお線香をあげると、誰もが先のことを考えます。(その結果、「目が黒いうちに孫・ひ孫が見たいわ~」という攻撃にもつながります/苦笑)

両親や祖父母が「いつまでも元気なわけじゃないのよ」なんて言い出したらしめたものです。神妙に「そうだよね。いつも心配かけてごめんね」と共感を示し、「(両親や祖父母が)元気なうちに、実家を少しでも過ごしやすくしたほうがいいよね」という風に話をもっていきましょう。

実家に帰ると、たいていの人は「物が多いなぁ」と感じると思います。子育ては何かと物入りですし、特に祖父母世代は幼少期に戦争を経験しているのでついつい「もったいない」と物を溜め込んでしまう人が大勢います。歳を重ねた分思い出の品が多いのも仕方ありません。

実家に物が多すぎることを決して責めてはいけません。住人にとっては大切なものかもしれませんし、捨てようと思っても身体が言うことを聞かないのかもしれません。

家主が亡くなってもいないのに、後のことを想定して片付けを促すのははっきり言うと私たちのエゴです。たとえ苦労するのは遺された側だとしても、一緒に住んでいないのなら、無理を言える立場ではありません。

というわけで、実家の住人である両親や祖父母、そして実家の近くに住んでいる親戚たちの意向を最大限に尊重しつつ、少しずつ片付けていくのが現実的でしょう。

「片付けたい」ではなく「物が多いと災害時に危ない」と伝える

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片付けようという気持ちになってもらうためには、こちらの都合だけを押し付けるのではなく、実家の住人にとってもメリットがあるということをわかってもらう必要があります。

皆さんの実家は片付いていますか?私の母方の実家は、祖母がキレイ好きなおかげで片付いてはいます。ただ物はものすごく多いです。

実は2018年に入って、祖父がめっきり衰えました。特になにが悪いというわけではなく、米寿を迎えて歳には勝てなくなったというだけです。歩けなくなると老々介護をしている祖母の負担が大きくなるので、転ばないうちにバリアフリー工事をしました。

そのときに「すぐに必要じゃないものは、しまっておかないと、地震が来たときに逃げられないし助けてくれる人も困るよね」という話をしました。

もともと祖母は自分から終活をしてくれるタイプですが、やはり「災害時に自分たちだけでなく村の消防団も困る」というのが強く心に響いたようです。ただちに使うわけではない、祖父が転ぶ原因になりそうなものを、少しずつ裏庭の納屋(大きな倉庫)に運んでいます。

捨てなくてもいい、とりあえずしまおう

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片付けるというと、物を捨てることを想定する人が多いと思います。しかしいざ捨てるとなると、なかなか片付けは進まないものです。大掃除中にうっかり雑誌や漫画を読みふけってしまった経験は誰でもあるでしょう。

「物がある」ことで安心感が得られている場合もあります。ごみ屋敷が典型例ですね。

田舎のお年寄りは買い物にも不自由している場合があります。つい物を取っておくのは仕方なのないことだと考えましょう。親世代でもそうです。今捨てたら、もう二度と手に入らないかもしれないという心理が働くのです。

まずは段ボール箱を1つ用意して、祖父母や両親の昔話を聞きながら、「すぐに使わないもの」をしまっていきましょう。なにもいきなり捨てる必要はないのです。とりあえず箱につめて、使っていない部屋や倉庫にしまうだけでかまいません。

例えば我が家では、祖父の趣味が庭いじりで園芸図鑑が居間の棚に置いてありました。「立派な図鑑だから、捨てるのはもったいないね。でも地震がきたら落ちてくるかもしれないね」というような話をして、祖父の了解を得たうえで箱につめ、納屋に移動させました。

そうやって片付けたものは、箱に品名を書いてあるので、いずれ処分するときも楽です。両親・祖父母にもわかるように、しまった物としまった場所一覧を紙に書いておいてあります(ついでに変な詐欺に引っかかっていないかのチェックもしました)。

こんな感じの、ゆる~い片付け方でかまいません。いきなり物を減らせと言われたら誰でも気分はよくないでしょう。持ち主がいなくなった後に整理しやすくすることが目標です。

大きな模様替えはNG

両親にせよ、祖父母にせよ、生活パターンはすでに出来上がっています。そして物忘れは確実に酷くなっています。

ペンやら爪切りやらこまごまとしたものが散らばっているのは、そこで小物を使うからです。片付けてしまうと「無くなった!」と思ってまた買ってきてしまうかもしれません。

お菓子の空き缶などに、小物や薬をまとめていれておけばそれでOKです。模様替えをしたり、置いてあるものの位置を大きく変えると、生活者にとって不便になります。なくさないように箱に入れてあげるだけでいいのです。

まとめ! 早めの片付けが将来の助けになる

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いかがでしたか?アラサー世代の親は50~60代、祖父母は70~90代。親世代は元気でも、いずれ衰えが見えてくる年齢です。親族一同が元気なうちに、本人の意思を確認しながら整理整頓していくことで、将来の後始末がちょっと楽になるでしょう。喧嘩ごしで片付けろというのではなく、本人が納得するように一緒に片付けましょう。片付けながら話を聞くだけでも親孝行・祖父母孝行になります。

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菜花ゆう子(なのはな・ゆうこ)
ライター
菜花ゆう子(なのはな・ゆうこ)
兼業ライター。天敵は満員電車と花粉で、マスクが手放せない生活を送っている。平日より休日のほうがメイクは念入り。スカートよりパンツ派。疲れにくいパンプスを探している。中目黒高架下を制覇するのが夢。

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