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【2018年】食中毒被害が急増中! 手洗いやキッチン用品の消毒を徹底しよう

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毎年夏になると大流行する食中毒。2018年もすでにO-157やアニサキスなどによる被害が報告されています。胃腸がやられると水分が補給できなくなって最悪の場合死に至ります。2018年7月初旬現在流行している病気や、対処法をご紹介します。

夏に向けて食中毒が増える

引用元:https://www.pakutaso.com/

東京で梅雨があけた途端、台風が発生したり関西方面に残っていた梅雨前線が活発化したり、相変わらずおかしな天気が続いていますね。2018年の夏は酷暑になるとみられていますが、すでにその片鱗が見え隠れしています。

高温多湿になると急激に増え始めるのが食中毒です。皆さんそれぞれ気を付けているとは思いますが、2018年もすでにO-157の集団感染が確認されており、生魚にいる寄生虫・アニサキスによる被害も増えるのではないかと懸念されています。

食中毒にも様々な種類があって、病原体(ウイルスなど)のせいで腹痛を起こすもの、ウィルスが生成する毒素のせいで腹痛を起こすもの、寄生虫のせいで腹痛を起こすものなど5種類とその他に分類されます。種類によって対処法は変わりますが、いずれにせよ体内に余計なものを取り入れないこと、繁殖させないことが重要です。

この記事では夏になると増える食中毒や、お腹の具合が悪くなる代表的な病気を紹介します。

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O-157(腸管出血性大腸菌)

引用元: https://ja.wikipedia.org/wiki/病原性大腸菌

夏の食中毒といえば「O-157」が真っ先に思い浮かびます。O-157とは大腸菌の一種です。普通の大腸菌と違って病原性があって、体内で増えると「ベロ毒素」という毒を生成します。この毒素のせいで腹痛・下痢・嘔吐などの症状が出ます。

重症化すると血便をともなう下痢や、溶結性尿毒症といった致死率の高い症状が出ることもあります。抵抗力の弱い子供やお年寄りにとっては非常に危険です。

O-157に汚染された食肉から感染がひろがります。汚染肉と触れた調理器具越しに野菜などの別の食材に菌が付着し、それを食べることによって発症することもあります。周囲の環境が8℃を超えると爆発的に繁殖します。

食材は8℃以下で保存し、肉は中心温度75℃以上で1分以上加熱すると菌が死滅します。ベロ毒素は熱にも強いので、ベロ毒素を生成させないことが重要です。肉と野菜は調理器具をわけ、加熱した食品と加熱していない食品もわけてください。

2018年7月現在、高齢者施設を中心に患者が増加しています。働き盛りの人でも感染すると非常に重症化するので、なるべく生の食品は避けてください。

黄色ブドウ球菌

引用元: https://ja.wikipedia.org/wiki/黄色ブドウ球菌

黄色ブドウ球菌はブドウの房のように増える菌で、培養すると黄色く見えます。人の皮膚や土などに普通に存在する菌ですが、体内に入ると毒素を生成して下痢や嘔吐を引き起こします。

感染力は強めですが、菌の数が少ないとあまり毒素を出しません。つまり菌を大量に繁殖させなければ問題ないということです。

2018年5月~6月にかけて、雑誌「クロワッサン」の「おにぎりは発酵食品」という主旨の記事が悪い意味で話題になりました。黄色ブドウ球菌は人のてのひらにも存在します。おにぎりに付着した菌が繁殖すれば、当然食中毒になります。

手洗いを徹底し、素手で食品に触れないようにすることで、黄色ブドウ球菌が原因の食中毒はかなり防げます。手を洗うときは水で流すだけでなく、除菌効果のある石鹸を使うようにしましょう。

サルモネラ菌

引用元: https://ja.wikipedia.org/wiki/サルモネラ

サルモネラ菌は、毒素ではなく菌そのものが原因で食中毒を引き起こします。動物の体内には当たり前に存在していますが、人間の体内に入ると腸チフスや食中毒の原因になります。

腹痛、下痢、嘔吐にプラスして高熱が出て、身体が弱っていると敗血症という致死性の合併症を起こして死にいたることもあります。

以前はねずみが媒介になっていましたが、現在は、卵や鶏肉が感染源になる場合がほとんどです。卵のカラに極力触れないことも大事ですが、黄身や白身を加熱することも重要です。感染が確認されているときは卵かけご飯は食べない方がいいでしょう。

また感染しても症状がでない人がいます。無自覚な感染者が料理をすることで感染拡大した例もあります。またペットの犬猫から感染することもあります。動物を触ったあとは必ず念入りに手を洗ってください。

アニサキス

引用元: https://ja.wikipedia.org/wiki/アニサキス

アニサキスは魚介類に寄生する寄生虫です。イカやサバ・アジなどの青魚などに寄生していることが多いです。アニサキスが体内に入ると、激しい胃腸の痛みと嘔吐が出現します。またアレルギーを発症することもあります。

日本人は刺身やお寿司として魚を生で食べる習慣があるので、諸外国と比べてアニサキス被害が非常に多い傾向にあります。特効薬はありませんが、正露丸には症状改善効果が期待できると認められています。

60℃以上の熱で1分以上加熱するか、マイナス20℃以下で24時間以上凍らせるとアニサキスの幼虫も死にます。一般的にお刺身は新鮮なものがいいとされますが、活け造りやさばいたばかりのものより、輸送においてしっかり凍らせたもののほうが安全です。

究極的には魚を生で食べなければいいのですが、2018年現在、市販されているお刺身はきっちり凍らせてアニサキスを取り除いているので、過剰に敏感にならなくても大丈夫です。

まとめ:清潔に保ち体力をつけよう

引用元: https://www.pakutaso.com/

食中毒は「菌のせいで起きるもの」「菌が出す毒素で起きるもの」「寄生虫で起きるもの」が主流です。いずれにせよ体内に取り入れないこと、また体内で増殖させないことが重要です。感染を防ぐために生の食材と食材に触れる調理機器の扱いには注意し、石鹸を使った手洗いを徹底してください。また、体力が落ちるとちょっとの毒素で具合が悪くなるので、胃腸を健康に保つことも重要です。

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菜花ゆう子(なのはな・ゆうこ)
ライター
菜花ゆう子(なのはな・ゆうこ)
兼業ライター。天敵は満員電車と花粉で、マスクが手放せない生活を送っている。平日より休日のほうがメイクは念入り。スカートよりパンツ派。疲れにくいパンプスを探している。中目黒高架下を制覇するのが夢。

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