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日本の夏は蚊の繁殖にぴったり! 蚊対策をして伝染病を予防しよう

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温暖化の影響か、ここ数年、従来の日本には存在しなかった熱帯地域の病気が蚊を媒体に流行しています。病原菌を運ぶ蚊の増殖を抑え、私たちの生活圏に近づけなければ病気にかかることはありません。夏場の蚊対策は重要です。

蚊の繁殖が気になる季節

引用元: https://www.pakutaso.com/

2018年6月29日(金)関東甲信地方の梅雨明けが発表されました。関東甲信地方で6月中に梅雨があけるのは観測史上初めてのことだそうです。空梅雨ここに極まれりって感じですね。

というわけで東京に夏がやってきました!6月最終週はみょうに風の強い日が続きましたが、日本列島上空から梅雨前線が撤退すれば収まるでしょう。すると気になるのが蚊の増殖です。

蚊はもっともたくさん人類を殺している生物だと言われています。さまざまな伝染病の媒介となり、吸血するときに病原菌をうつすからです。マラリアや黄熱病など熱帯地域で流行する伝染病の多くは蚊が原因です。

ここ数年問題視されている「デング熱」も蚊がもたらす伝染病です。東南アジアではたびたび流行していますが、日本では70年近く発生していませんでした。しかし2014年の夏、日本に棲む蚊に刺された人が発症したことで大きな話題になりました。

温暖化が進むと蚊の活動範囲が広がり、伝染病の広がる地域も北上します。私たちにできることは蚊の駆除と、蚊にさされない対策です。

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蚊はとても小さな虫です。体長はおおむね15mm以下で、体重が軽すぎるせいで扇風機やエアコン程度の微風にも負けてしまいます。蚊自体の行動範囲は狭いのですが、風に乗って驚くべき距離を移動する(というより流される…)こともあります。

メスの蚊は産卵するために必要なタンパク質を、人間をはじめとする哺乳類の血を吸って補います。ペットの犬や猫も蚊から守らなくてはいけません。ちなみにオスと産卵しない時期のメスは、血液ではなく植物の密のような糖分を含んだ液体を吸って生きています。

血液には凝固作用があります。病気じゃない限り、ちょっとした傷からの出血はすぐに止まります。蚊は血を吸うときに、ストロー上の口を刺した部分が固まらないように自分の唾液を血に混ぜます。このときに病原菌が体内に入り込みます。さらに蚊の唾液によってアレルギー反応が起き、痒みを生じます。

蚊は15℃を超えると繁殖できるようになります。つまり気温が15℃を超えると(人を刺す)蚊が発生するということです。26℃~31℃のとき最も活発に血を吸って産卵します。日本の夏の夕方~朝は蚊にとって吸血活動しやすい気温ということです。

35℃を超えると蚊も木陰などで休むようになるので、実は真昼間に刺されることは少ないです。代わりに日没後の最低気温が25℃以上である「熱帯夜」の蚊は元気なので、寝ている間に刺されないように気を付けなくてはいけません。

蚊の成長速度は気温によって変化します。卵→幼虫→蛹→成虫の順に成長し、成虫のメスが血を吸ってまた産卵します。気温が25℃程度あると、卵から成虫まで成長するのにたった10日しかかかりません。

蚊を増やさないためには、成虫ではなく卵や幼虫の段階で人間の生活圏から取り除くのが最も効率的です。

ボウフラ(蚊の幼虫)を発生させない

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蚊は汚れが少なくて波や流れが少ない水面に産卵します。昔は池や沼、水田が産卵地でしたが、コンクリートで街中が覆われた現代日本では、日陰の水たまりやバケツの水で産卵します。

数日で卵は孵化し、「ボウフラ」と呼ばれる幼虫が誕生します。ボウフラも数日で蛹に変化し、成虫になります。

蚊の卵は独特のフェロモンを持っていて、他の個体の産卵を促します。卵が産みつけられた水たまりは、より多くのメスの蚊を引き寄せるのです。

卵やボウフラの段階で蚊を駆除できれば成虫が減り、刺される機会も減ります。蚊の行動範囲は狭いので、まずは自宅周辺に水たまりがないか確認しましょう。水はけが悪い場所は箒などではいて乾かし、バケツにたまった雨水は捨ててください。

逆にあえてボウフラを発生させてから殺虫剤で駆除する方法もあります。しかし夏場のボウフラの成長は早いので、失敗すると蚊が大量発生してしまいます。個人で行うにはリスクが高いので、水たまりを排除する方がいいでしょう。

蚊を部屋に入れない

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できる範囲で卵やボウフラが育つ環境を消したら、次は室内に蚊を入れないように工夫しましょう。

家中の窓をチェックし、網戸が破れていないか確認してください。室内に入り込む蚊(イエカなど)はヤブカに比べて小さいので、ほんのちょっとした破れ目や隙間から簡単に侵入してきます。

網戸を修理したら、サッシやドアの隙間、ボウフラが発生しそうな溝などに駆除スプレーを撒きましょう。そして窓際に虫除けアイテムを置きます。

網戸の修理が難しかったり網戸そのものが無い場合などに使えるのが「蚊帳(かや)」です。『となりのトトロ』でサツキとメイが寝る前にトランポリンがわりにして遊んでいたアレです。

最近は天井からつらなくてもいいテントタイプのものや、1人用、家族用など進化した「蚊帳」が販売されています。蚊帳を利用すると夜中に耳元で「プ~ン」と羽音がしなくなります。蚊以外の虫も入ってこれないのでオススメです。

蚊に刺されやすい人の特徴

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人によって蚊に刺されやすい・刺されにくいの差がありますよね。どういう人が蚊に刺されやすいのでしょうか。

体温が高い人

蚊は人や動物の体温を検知して近づいてきます。だから体温が高い人ほど刺されやすい傾向があります。赤ちゃんがもっとも刺されやすいのは平熱が高いからです。また運動後やお風呂の後、お酒を飲んだときなど一時的に体温が上がっている場合も刺されやすくなります。

二酸化炭素の排出量が多い人

基礎代謝が高い人は体温が高い上、二酸化炭素を多く排出します。蚊は二酸化炭素に反応します。筋肉質の人だけではなく、若い人や妊婦は二酸化炭素の排出量が多いです。

乳酸の分泌が多い人

蚊は乳酸にも反応します。筋肉が疲労すると乳酸がたくさん分泌されるので、疲れているときは刺されやすくなります。

足の常在菌の種類(クサいとは限らない)

足の裏は汗をかきやすい部位です。汗をかいて蒸れた足を放置すると嫌なニオイが発生します。一般的に足が臭いと蚊に刺されやすくなると言われています。

正確には足の裏の常在菌の一部に蚊を引き寄せる力があります。必ずしもニオイの元となる菌ばかりではないので、足が臭くなくても蚊が寄ってくる場合もあります。

足の裏の常在菌や雑菌が繁殖するのは、汗をかいたまま放置し蒸れたときです。足の裏をきちんと洗って消毒し、清潔に保つと蚊に刺されにくくなります。足のニオイが気にならない人でも、蚊に刺されやすいときは足をよく洗ってみてください。

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O型が刺されやすいのはデマかも

以前、血液型によって刺されやすさに差があるという研究が発表されましたが、現在では信ぴょう性が薄いのではないかと考えられています。血液型でさまざまな物事を区別するのは世界でも日本人だけです。蚊に刺されやすい人は血液型以外の要因を疑ってみましょう。

まとめ:蚊を室内に入れてはダメ

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伝染病から自身や家族、ペットの身を守るためには、「蚊を発生させない」「蚊を侵入させない」「蚊を引き寄せない」ことが大事です。梅雨もあけてこれからどんどん夜の寝苦しさが増していきます。蚊の羽音で起こされない為にも、蚊対策は万全にしましょう。

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VENGA編集部
VENGA編集部です。コンプレックスを持つ女性に寄り添う記事をお届けします。

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